JR東京駅:復元、5年4カ月ぶり完成 レトロでモダン、赤レンガ /東京
毎日新聞 2012年09月28日 地方版
着手から5年4カ月ぶりに完了したJR東京駅丸の内赤レンガ駅舎(国の重要文化財)の保存復元工事。1945年の戦災で焼失した南北ドームや3階部分が復活し、創建当時の威容がよみがえった。
駅舎は地下2階、地上一部4階建て。延べ床面積は復元前の2倍以上の4万3000平方メートルとなった。尖塔(せんとう)部を含む高さは45メートル。全面改装された駅長室や豪華な調度品をそろえたステーションホテル、赤レンガを生かしたギャラリーなどが、お披露目された。
復元工事には総額500億円を投じ、延べ約78万人の作業員が24時間体制で臨んだ。首都直下地震に備え、総重量7万トンの駅舎を支えていた1万本以上の松ぐいを撤去し、352基の免震装置を設置。約40万個の化粧レンガを用い、復元後のレンガ数は約877万個に達した。
駅舎は10月1日午前4時の始発電車から営業を開始する。【斎藤正利】