野田改造内閣:真紀子氏入閣に賛否 拉致担当相交代に批判
毎日新聞 2012年10月01日 22時33分(最終更新 10月02日 01時07分)
外務官僚との対立などから外相を更迭されて10年。文部科学相に就任した田中真紀子氏は、94〜95年に旧科学技術庁長官、09〜11年には衆議院の文部科学委員長を経験し、文教・科学政策に明るいとされての起用。就任の記者会見では、官僚との「友好関係」を強調する場面も見られた。
「大臣の(政策の)方向性をしっかり理解してくだされば日本の官僚は有効に機能する。胸襟を開いて専門的な話をしたい」。官邸で開かれた閣議後の記者会見で、かつて外務省を「伏魔殿」と呼んで次官らと対立した点を聞かれた田中文科相は、官僚の優秀さに触れた。ひときわ大きな声。手元の資料に目を落とすことなく、質問した記者から目をそらさずに持論を述べる姿勢は健在だった。
いじめ対策については「個々の問題への対処は当然だが、他の人との違いを認識し、自分に自信を持つような人づくりができれば、いじめのない社会の方向に向かうのでは」と指摘。小中高校生の自殺が昨年度200人だった点を聞かれると「本当に嘆かわしい。子供を精神的に追い込まないで、たった一回の人生を生きられるようにするのは大人の責任」と話した。