除名?!上等じゃ~!八百長議会と放射能問題
ツイート内容を理由に「暴言市議」と攻撃された庭山由紀さんに聞く
――「放射能汚染地域に住む人の血って欲しいですか」とツイートし、市議会議員を除名になりましたが。
その経過を説明する前に、まず群馬県桐生市の放射能汚染状況を知っていただきたいと思います。市の下水処理施設から出る焼却灰から、今年になっても一キロあたり2000ベクレルを超える高い数値が記録されています。土壌も八月に市内の公園から、2万5000ベクレルを越える最初は信じられなかったほど高い数値が出ました。そこの空間線量は、一時間当たり0.7マイクロシーベルトという数値でました。
――まさに「放射能汚染地域」です。
しかし市や多数派議員は、桐生は「汚染調査重点地域」であって放射能汚染地域ではないと汚染の事実を認めず、市民に注意を呼び掛けません。その公園では、今も子どもたちが事故前と同じように遊んでいます。学校給食も昨年度まで月2回、1回につき3品目程度しか食材の検査を実施していませんでした。しかも昨年10月、群馬県産の白菜から18ベクレル/キロという数値が出たのに、市は公表していません。議会でその問題を追及したら「地元農家の風評被害を懸念したから」と桐生市教育委員会は答えました。また、市が公表している給食食材産地は実態に即したものではありませんでした。
――しかし、子どもたちの健康の方が重要でしょう。
そう思います。特に小学生の子どもを持つ親としても、放射能汚染に無関心でいることはできません。しかし、線量の高い山間部で栽培された野菜が「3・11」後もほとんど検査なしで出荷され、給食でも使われていました。農協理事長は「放射能なんて誰も気にしない」と発言しました。市全体としても、意図的に現実から眼をそらそう、考えないようにしようという雰囲気が強いです。むしろ、放射能問題を指摘すると逆に嫌がられる傾向があります。
――そこで「放射能汚染地域」とツイートで表現したことが、そうした人々の勘に触ったのでしょうか。
五月に市役所前で献血車が止まっていました。桐生は放射能汚染地域であるにも関わらず、事故前と同じ生活をする人がほとんどです。なのに、献血する人の検査をしないで大丈夫なのでしょうか。母乳や尿からセシウムが出るのですから。そういう疑問もあってツイートしたのですが炎上し、その直後ブログは23万件以上のアクセスで、「殺人予告」もありました。自宅だけでなく、子どもが通う学校や夫の職場、夫の兄の職場にまで嫌がらせの電話などがありました。マスコミも「暴言市議」という報道一色でした。
――異常ですね。
正直言ってなぜこうした騒ぎになったのか理解できません。「福島の人を傷つけた」「献血者の善意を傷つけた」という批判がありましたが、放射能汚染は科学的な問題ですし福島に限ったことではありません。たとえ「善意」でも、結果的に内部被ばくを拡散する結果になりかねません。
――市議会議員を除名された理由は? 議会とは関係なさそうですが。
理由は「公職にふさわしくない」ということらしい。しかし、地方自治法で定められた議員の「懲罰」はあくまで議会内での言動に限られ、ツイートが理由で除名されたのは私が全国で初めてのようです。私は当選以来、地方議会が「芝居」「談合」「多数決」によってすべてが決まる八百長議会であること、例えば「行政視察」と称した物見遊山や「政務調査費」の私物化など、議員の腐敗が蔓延化している実態を市民に知らせ、議会で追及してきました。そういう現状に甘んじ、特権を守りたい大多数の議員から「いつか足を引っ張ってやろう」と狙われていたのは確かです。裁判で除名処分を撤回させ、復職することも考えているのですが、あまりに次元が低く、ばかばかしい。でも、不正義は正したいと思いつつ、どうするべきか、思案中です。
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