
王家の証をとってきたので、文句なし。グランバニアの王となる主人公。
…の前に、嫁さんのところへ顔を出す。
見て見てー、王家の証ー。俺、グランバニアの王様だぜー♪
フローラ:「もどってきてくれたのね…。私、がんばって元気な赤ちゃんを産むわ…はあはあ…」
いきなり産気づいてるッッ!!!!!!!!! ( ̄▽ ̄;) ヌオー
こういうときに男はオロオロするしかないと言うが、テキパキしてたらそれはそれでいかがなものか。とりあえず手持ち無沙汰なので、謁見の間でマラソン大会〜&腕立て伏せ〜ヨーイ!
とかなんとかしているうちに、待望の産声!
産まれたー!!!!!!!!!
日数合わない気もするけど、産まれたー!
しかも双子ォっ?
主人公:「あの腹にふたりも仕込んで、飛んで跳ねて。あげくザラキ投げまくってたのか…。胎教バッチリだな…」
フローラ:「これで私もあなたの妻として一人前になれたかしら?」
主人公:「一人前っていうより、むしろ百万馬力って感じカナ…」
ここでフローラが、今まで会話のはしばしに匂わせていた件について告白。
フローラ:「ねえ、あなた…。ずっと言いたかった事があるの。私ね。本当は父と母の実の娘じゃないのよ。
まだ本当に小さい頃、今の両親に引き取られたの。私を修道院に預けたのは、有名な占い師の勧めだったんですって」
主人公:「(そ、それってまさかオラクルベリーの美少年好きオババか?)」
フローラ:「この子は不思議な運命を持っているから、それに耐えられる強い澄んだ心を持たせなさいって。
それがどんな意味なのか、よく判らないけれど…。今はただ一生懸命この子達を育てるわ」
…愛してるぞ、嫁!
日数が合わないどころか、子供らどうやら青い髪らしいけど俺の黒髪のほうが優性遺伝子じゃないのかな、とか。
そんなこと思う自分が間違ってた!
あの、幼馴染のこんこんちきアンディは金髪だから、青と金の遺伝子なら青が勝ちそうだなとか、思った自分を激しく恥じる!
そうか。フローラ、おまえやっぱりルドマン氏の実の娘じゃなかったんだな。
てことは…やはり…
主人公:「フローラ。俺の瞳をみると、心がやすらぐようだとか言ってたよな…」
フローラ:「え…。はい…」
主人公:「出会った時も、いきなりボーっと見惚れてくれたのは、この俺の瞳に魅入られたんだろ? 俺の、モンスターを魅了しまくる、この瞳に!!!!!!」
フローラ:「……は?…」
主人公:「思わず『仲間になりたそうに』なっちまったのは、俺のモンスター寄せのフェロモンにやられたからなんだな?
ルドマン氏の子供じゃない……人間じゃない…
つまり、君はモンスターなんだネ!
だから妊婦なのに、雪山でのあんな冒険もちょちょいのちょい♪
妊娠期間が短いのも、子供がおまえにばかり似ているのも、すべてモンスターである君のデオキシリボ核酸のせいか! 合点いったぜ、我が妻よ!」
フローラ:「……。」
主人公:「人間じゃないことがバレたら、俺に捨てられると心配して言い出せなかったんだね。苦労をかけたね、可愛い君。
でも大丈夫。俺の心は、フローラという愛そのものな魔物にロックオンされっぱなしだ。
君がモンスターだって、かまわない! 愛してるよー!!!!!!!!」
フローラ:「…ザラキ」
主人公:「!」
フローラ:「誰か。王様がお倒れになりましたよ。教会で蘇生して、とっとと即位式させちゃいなさい」
笑顔のまま棺桶に入っている主人公を祭上げ、即位式から大宴会へ突入にょ!
大宴会。
そして一斉に眠りこける城。
いくら城のつくりを堅固にして外敵へ備えてあるといっても、中身がこれじゃ意味ないじゃん!
目覚めると、案の定にいやな空気とBGM。
うあああ、大臣殺ース!<酒に眠り薬を混ぜられた。
嫁と子供たちの元へ急ぐが、シナリオという運命には逆らえない。
フローラがいない!
いたのは、青い顔で顎をしゃくってガンとばしてくる、悪魔の形相の恐ろしい乳母。その腕には、うちの娘と息子を抱いている。
うおおおおおおおお、出たなモンスターめ! 俺の子供たちを返せー!返せ!返せ! フローラ、どこやった!
乳母:「フローラ様はいち早く邪悪な気配を感じられ…私に赤ちゃんを連れて隠れるようにと…」
あ。あんた、敵じゃなかったの。
まぎらわしい顔で立ってないでよ、ほんと。
我が母、マーサ王妃には不思議な力があったゆえに魔物に浚われたとのこと。
そして今、また歴史は繰り返す。
なぜフローラまでもが?
それは、繰り返した方が劇的でヒロイックな効果が高いからですよ、坊ちゃん。
って、そんなのいやーん!
大臣不在。
叔父は、おたつきながらも、兵士を各地に飛ばしフローラの行方を捜してくれる。
サンチョ:「坊ちゃん…まさかフローラさまを捜しに行かれるおつもりでは?」
行くに決まってんだろ、喧嘩売ってんのか、サンチョてめぇ!
こうしてる間にも、フローラがどんな怖い思いをして、ザラキやベギラゴンを連発していることか…。
彼女のMPがつきるまえに探し出すんだ!
そして、この手で大臣めを…いっそ殺してくださいと懇願するメにあわせてくれる…!
主人公の怒りに呼応したか、天空の剣が現れて
天空の剣:「天空BBなら、月額利用料金のみで出張サポートが2ヶ月完全無料! まずは無料の剣を持ち帰って、お試しくださーい!」
主人公:「…ナニ、そのキャラ…」
かまっちゃいらんねえぞ!
大臣の部屋を家捜しして、空飛んで、教会経由でデモンズタワーだ!
装備もなにもなく、とにかく突入。
一分一秒でも早く、フローラをこの手に取り戻したい主人公。塔攻略なのに、
主人公:「ガンガンいこうぜ! ガンガン!」
ゲレゲレ:「グルゥゥ…(じゃあ宝箱はいらないんですね?)」
主人公:「………いる!」
出て来い大臣。ぶっちらばったるー!
よだれダラダラなベロゴンロードが出てくるたび、
(ああ、こいつのことフローラは大ッ嫌いで、いつでも即座にザラキで命の火を吹き消していたよなあ…。ほろり)
思い出してはふぬける主人公をよそに、モンスターの皆さんがMPも惜しまぬ苛烈な戦いで、いつのまにやら塔上層部。
大臣みっけー! ポコペン!
大臣:「やはりモンスターの力を借りようなど、間違っていた…」
主人公:「さあ、覚悟しろ。剣がいい? ブーメランがいい? 魔法は炎か氷かバギ系もいいぞぉ…」<聞いちゃいない
大臣:「このままではグランバニアは…」<聞いちゃいないU
主人公:「いっそ素手のパンチでぼこ殴りというのも、おつだな。どこの骨から折られたいか、言え。くっくっくっくっ…」
大臣:「許してくれ…、王…!」
主人公:「あ! 誰が死んでいいと言った! 蘇生して、殴り殺してやる!」
『主人公は足元を調べた!』
『しかし何も見つからなかった!』
主人公:「きしょー! まんまと逃げられたー!!!!!!!!!!!(地団駄!)」
フラストレーションためまくったまま、上にあがって三連戦。
牡丹鍋から、鶏の水炊きと楽しんで、締めは桜肉か。うまそうだぜ、じゅるじゅる。
あっ! しかもてめ、ジャミか! パパスの仇で、俺を奴隷なぞにおとした馬だな、こんにゃろ!
馬刺しだ。馬刺しにしてくれる!
ゲレゲレ:「ガウガウガウ!(そうだそうだ! あいつのせいで、俺もさすらいの野良モンスターにされて、主人公殿の顔どころか匂いもわからないようになったんだー!)」
ジャミ:「そりゃおまえが馬鹿なせいだろ! 責任転嫁するなよ!!!!」
ゲレゲレ:「ガガガッガガ!!!!!!(馬に馬鹿とは言われたかねーや、ばーか)」
よーし、いいぞゲレゲレ。もっとやれ。
その間に嫁を助けるんだ…と思いきや。
フローラ:「やっぱり 来て下さったのね! でも…来ちゃいけなかったんだわ」
なんで。
フローラ:「大臣を利用して私をさらったのは、あなたをおびきだすため」
ゲレゲレ:「がううう!(デートの誘いなら、もっとスマートにやれよな、ジャミぽん!)」
ジャミ:「てめっ! 妙な設定をでっち上げるな!」
フローラ:「あなたを亡き者にしたあと、自分が大臣になりすまして…」
ゲレゲレ:「ガハッァ?(なに? 狙いはオジロン? おまえ老け専ってやつっ? ゲハー…!!!!!!)」
ジャミ:「やめんかー!!!!!!!!!」
(落雷)
うっぎゃあああああ! フローラが吹っ飛んだー!!!!!!!!
馬鹿、ゲレゲレ! 何をヒートアップさせとんじゃい!
気を逸らしとけっつーたんだ、俺は。このケモノ! ナマモノ!
戦闘開始。
とはいえ、ここまで充分にガンガンやってきた一行。
しかも、先ほどオーク戦とキメラ戦をダブルヘッダーで決めたあと、いっさいの回復をしていない。
異様なほどに攻撃も入らないことだし、まずは体力を回復につとめる。
だからさー。俺は神秘の鎧着てるから、けっこ余裕じゃん? 俺がだからまずゲレゲレにベホマするだろ?
あ。スライムナイト、MPある? んじゃ、自分にベホイミとかいけるかな。
イエティ、ちょい待ってて。次のターンで、俺がなんとかしてやるからさあ。身を守ってたら?
え? 手持ち無沙汰だから、殴っておく?
でもあいつ、ダメージ入らないぜ。いいの? あ、そう。肉を殴る感触が楽しい。んだば、いっとけ。
そんでえーと…。
修学旅行の学生なみに、つるんでもたくさ数ターン。
フローラ:「やめなさい ジャミ!」
業を煮やしたフローラが、ジャミの無敵状態を解除した!
フローラ:「さあ! 今よ!」(意訳:とっととお殺りッ!!!! このスカポンタンたちッ!!!!!!!!!!!)
全員:「…はあい…」
気がついたら、HPもMPも全回復してるじゃないか。
どこでそんな技を身につけたんだ、フローラ。どうやった…。
ビックリしつつ、ファイト一発たこ殴り。
こいつバリアなくなったら弱いでやんのー。やっちまえー。
ジャミ:「うわあぁぁん、ママ〜。みんながいじめるよ〜」
ゲマ:「誰がママだっ!」
え?
四連戦なの?
ジャミを倒したと思ったら、ゲマが登場。
フローラの出生に関して、トークタイム。
フローラ:「私が勇者の子孫…?」
主人公:「魔王の血筋じゃなくてっ?」
フローラ:「 (  ̄_ ̄)O);°〇°)ノ (殴)」
ゲマ:「グッドショット! そのままの姿で石にしてくれるわ!」
フローラ:「いや〜!!!!!!! そんなのいや〜!!!!!!!」
主人公:「って、Vサインはやめなさいフローラ。ふつうに! ふつうで可愛いからっ!」
そして二人は石になる…。
お宝ブラザースにその身を取られ、主人公は競売に。フローラはブラザー・マッチョがお持ち帰り。
ちょっと…。
マジですか、それ…。
季節めぐりまくってるんですけど…。ていうか、馬車にいたモンスターたち! 機転利かせて助けろよッ!!!!!!!
月日が流れ、フローラ譲りの青い髪の双子がやってくるまで。
世界の真ん中で、愛を叫ぶにも叫べない…。
【ノ_;】…つづく…?