
今日は、山奥の村の西の小島にあるほこらへ行ってきた。
壺の色は青だった。(作文)
割れば何かいいもん出ないものかと、これでもかエイこれでもかと蹴りまくるが、ノーリアクション。サービス精神に欠ける壺だ。
つまらないので、すぐ帰ってくる。
壺の色の報告そのものより、新妻フローラが主人公の旅の迷惑にならないか、ちゃんとついていけそうか。その報告がメインである。
ルドマンパパに、フローラが役に立ったか尋ねられ、嘘でも「はい」と答えるべきか、一瞬悩む。
なんとなれば、フローラ参入で張りきりまくった主人公+気のいいもののけ達。いつになくクリティカルヒットを飛ばしまくった小旅行。フローラの出る幕すらなかったのだから。
『俺たちの馬車が通った後には、草一本生えさせないゾ(はあとっ)』
あからさまな嘘をフローラの前でつく気にはなれず、素直に「いいえ」と答えてしまった。
ルドマン氏も、それは予想の範疇だったんだろう。結局はフローラの同行を許可してくれる。
まあ許さんとか言おうものなら、俺はともかくうちの物の怪どもが黙っちゃいませんがねルドマンさん!
…なーんて。
いい気になっていた主人公だが。
後々考えると、ここで「いいえ」と答えたことが、フローラの山百合のごとき気高い心には、やはり屈辱だったのかもしれない。(真実だけに、余計…)
このあたりから、主人公は背後になんらかのオーラを感じつつ、旅をすることになるのだが、それはまだ先のお話。<謎。
ルドマンパパから召し上げたお船を乗っ取りに、まずはポートセルミに。
こどもの頃、主人公とフローラが出会った思い出の場所だ。
フローラも覚えているらしく、会話が弾んで、うかれポンチになる主人公。
いろんな人と話をすることで、フローラの反応をみて楽しみたいがため、あの場所に入る。
そう。ポートセルミと言ったら、プチストリップなダンス小屋だ。
踊り子:「素敵なお兄さん。あたしに会いに来てくれたのよね〜?」
主人公:「はい。(心にもないけど)」
フローラ:「ひどいわ。あなたったら!うっうっ……」
うっわ。こんなことくらいで泣くのかっ? ( ̄□ ̄;) !!!?
フローラ:「…と、私を泣きながら実家に帰らせるようなことだけは、させないでくださいましね。うふふ…」
……。
これだ。
これですよ、皆さん。フローラの真の姿は!
女の人って、結婚してみないとわからないねえ。ふふふー…。
そんな君にいっそうラブさー…愛してるさー……(T∇T)怖いよーママー…
気を取り直して、港から出航。海は広いぞでっかいぞ♪
不安も悩みも、大きな心で笑い飛ばしてくれるはずサ。いかりをあげて、 ヨーソロ!
俺は海賊王になる!
まずは砂漠の国テルパドールへ!
ってなルートどりがまっとうな気もするけれど、愛しき嫁が
「私をレギュラーメンバーにして下さい! コーチ!!!」
と、目でひたすら訴えて来るので、まずは装備を整えることにする。
おあつらえ向きに、船出してすぐのところに、あの忌まわしきカジノ船があるじゃないか。
主人公:「おう、おまえら。フローラに手を出そうなんつー馬鹿がいたら、かまわず経験値にしちまえよ」
もののけ親衛隊:「がうっ!」
嫁の世話を手下どもに任せ、有り金はたいて買ったコインは、やっと200枚。
フローラ:「父と来たときは100コインスロットばかりでしたけど、今思えば勿体無かったですわね」
フローラ…。ごめん。俺ってば甲斐性なしで…。
てゆか、萎えるからあっちで遊んでなさいね。…ね?(泣)
興じること数時間。ちまちまと1コインスロットで増やした後は、10コイン、100コインと定石どおりに進み、やがて大当たりが連続で出まくってご満悦。
ここのカジノ、こんなゆるい設定でやってけるんだろうか…。
ルドマン父がオーナーということは、のちのち俺がオーナーってことだ。うむ。
設定、見直させねばならんな。俺が景品総なめにしてからの話。
フローラとイエティにグリンガムのムチ。
他の連中は、メタルキングの剣だ。
ああ、残りのメダルはキラーピアスに換えてくれたまえ。これで、いざというとき死んでも減らない換金アイテムの備えもOKだな!
どうだフローラ。俺って頼りになるだろう?
他にも欲しいものはあるかな? 好きなものを好きなだけ選んでいいんだぞ、わっはっはっは!
フローラ:「私も流れ星に何度かお願いしましたわ。私の船で一度だけ会った男の子にまた会えますようにって」
主人公:「……オーナー。お部屋とお道具、お貸しくださりありがとうございます…」
フローラ:「うふふ…っ」
…なにやら、がっくり疲れた気もするが…。
装備は激しくグレードアップ!
よっしゃ。今度こそ旅立ちだぜ。試し切りされたいモンスターの皆さーん。
大金担いでかかってきなすわいっ!
砂漠の国テルパドール。
行き倒れが平気で放置プレイ楽しんでいるSMな国。<主人公著・救世記より抜粋。
城門の手前で、ルドマン氏の使いが待っていた。
宅配戦士(ライアン・仮名):「これ、パパさんからお届け者ですっ。判子お願いします」
中身はカネ。ゴールド。現金。
新婚夫婦に、あまりといえばあまりにダイレクトな贈り物だが、揃いのパジャマとか組布団とかを贈ってくるより、よっぽど気が利いてるネ。
親ばか万歳。
ありがたく懐にしまいこんで、城内へ。
なにやら熱心に武芸鍛錬に励んでいる戦士の姿を見つけ、鼻でせせら笑う主人公。
一歩外に出れば、
『経験値にゴールドまでついちゃうんですか?』
『いえいえ奥さん、ただいまサービス期間中につき、抽選で豪華な宝箱も進呈しているんですよ! ご入用なら当社スタッフがお仲間となって、御宅にサービスに伺います!』…な、モンスターたちが山と待っているというのに。
城内で人形を相手とするなど愚の骨頂。
戦いを嘗めているとしか思えぬな。ふ。
主人公:「木偶を相手に悦に入っておるがよい。この国も知れたというもの…」
フローラ:「オリャー! キエー!」
主人公:「…はい?」
フローラ:「うふふ。ごめんなさい。私もあの戦士さんのように気合いを入れてみましたの」
……。
城内のオバチャン:「おや。ずいぶんしとやかそうなお嬢さんをつれてるねえ。砂漠の旅は大変だろう? 気をつけておやり」
フローラ:「うふふ。しとやかそうに見えるだけ…っていうのは、あなたが一番ご存知ですわよね」
……なんて答えたらいい?(泣)
ふ、フローラっ。ここには勇者の伝説と墓があるそうだぞ! イイナー。さっそく掘り返しに行こうぜー。楽しそうだナー!
話を逸らせて女王とやらに会ってみると、実は墓じゃなく天空のかぶとがあるのだと判明。ナイス。
やけに足早い競歩女王の後を追いかけ、我がもののごとくかぶらせて貰うが、なんとサイズが合わない。
さてはこのかぶと、贋物だなっ!!!!!! いらねーよ、こんな安っぽいフェイク!
投げ捨てて去る。不愉快ナリ。ぷんすか。
ネッドの宿屋で、小汚いペナントを『欲しくもないけど集まらないとそれはそれでむかつく』というセンシティヴな理由で、受け取る。即タッパー(ふくろ)に入れる。
なんとなく盛り下がった気分はいなめぬまま、仕方ないんで、我が王国への山登りに挑むかね。