| サラボナの町で再会 |
幼少のみぎり、勇敢な父パパスとの旅から書け、とおっしゃるお客さんもいるかもしれませんが。
そのへんは、みなさま共通シナリオ。
だいいち、わが愛しのフローラが出ていないので、さっくり割愛。(初手からこうです、ここ)
物語は、
ともに奴隷時代を耐えぬいた無二の仲間、ヘンリー王子が、ひとりだけとっとと自分の城におさまりかえりおって、しかもマリアを嫁にするんだか、したんだか。
マリアへ、もしくはヘンリー王子への、いろいろ解釈しどころあるハートブロークンと、腹にどす黒い人間不信をかかえた主人公が、
サラボナという町に辿り着いたところあたりです。たぶん。
一歩町に入るなり、大きめのワンコが一目散に主人公のもとへ!
主人公:「OK、わんちゃん。俺は犬が好きだ。仲間にしてやろう。…ていうか、『仲間にしてほしそうにこっちを見る』まで、殴り続けるけど、覚悟はいいな」
戦闘態勢に入ろうとするも、若い女性の悲鳴にあやうく遮られました。
「誰か! お願いです! その犬を助け捕まえて下さい!」
…ち。
舌打ちを隠しつつ主人公が見たのは、
嫁だー嫁だーフローラかわいいーうちの嫁だうちの嫁だうちの嫁だー!わーい!(プレイヤー錯乱)
まさに理想そのものな、青い髪と瞳のお人形さんのような乙女…!!!
『主人公は、仲間にしてほしそうに女性を見ている!!!!』
が、アピールに気づいてもらう暇もなく、女性は礼を言ってしとやかに退場。
『主人公はさびしそうに去っていった』…
いや、違う。
後を追うんだ、後を!
| 嫁とり条件 |
白バラのごときと噂されるフローラちゃんは、大金持ちのルドマンさんちの一人娘。
そういえば主人公がちびっちゃい頃、船に乗せてくれたおっちゃんだ。
てことは、わが幼心を一目で射止めた初恋の君が、そのものフローラちゃんじゃないか。
そりゃあ理想そのものに決まっている。
…とか、このあたりで気づいてるんだか、いないんだか<主人公。
とにもかくにも嫁に来てもらおうと、ルドマン邸にのりこむと、
おりしもフローラの婿探し大会を催すところだった。
なんてグッドなタイミングだ。
いや、タイミングが良すぎる。おかしい。
これはきっと、なるべくして世界の覇王となり、魔王すら手駒につかう最高の男(となる予定)の俺の到着を待ち構えて、フローラとの愛を盛り上げるための親心に満ちたイベントと見た。
ありがとうお義父さん!!!!! 貴方の心、しかとこの胸で受け止めました!
炎のリングと水のリングでゲスね!
天晴れ、ふたつともに僕が持ち帰り、フローラにプロポーズして見せますとも。
盛り上がったままに、炎のリングがあるという火山に突入するパーティ。
メンツは、キラーパンサーのゲレゲレと、雪男イエティ、スライムナイト、虚弱体質な魔法使い、しびれくらげ…完璧だ。
つーか、ゲレゲレと再会を果たしたあたりで浮かれまくって、意味もなく付近のモンスターを虐殺して楽しんだのが響いている。ついレベルがあがり過ぎてしまってたのだ。
ピクニック気分でれっつごう♪
主人公:「ああ? 誰あんた?」
アンディ:「僕だってフローラへの想いは負けませんよぉっ☆ 頑張るんだ。きゃはー☆」
いやだからあんた誰?
いかん。嫁との新婚生活にばかり気がいっていて、他に婿候補者(立候補・無所属・新人)がいることをきれいさっぱり忘れていた。
ダンジョン入ってすぐのところに、なんだかわきわきした奴がうろついていたというわけ。
手ごわそうなイケメン男なら、ここで溶岩に突き落としてアゲルところだが、
主人公:「あんた…ひとりでここまで来たの?」<しゃがんであげて迷子に訊く口調
アンディ:「僕には力も金もない…。でも、フローラを思う気持ちは…、それだけは…!」
主人公:「(友達いないんだな…)」
愛の暴走列車状態で突入してきた蛮勇、アンディ。
でもさ、おまえ悪いけど、無理だ。死ぬから。ね? なんだったら馬車に乗れよ。いやほんと、死ぬから。まじで。
手を差し伸べるも、こいつ聞きやがらない。
かまっちゃいられないんで、先へ進む。隅々まで歩いて宝箱をゲット。モンスターという名の経験値も、この際だから稼いでおこう。嫁に、さらに逞しくなった俺を見てもらうんだ♪
火山のように盛り上がったマッスルと、マグマに焼けた浅黒い肌の俺を見てっ!>フローラ
炎のリングをとって、一旦サラボナに帰還。
あのバカ(アンディ)無事におうちへ帰れたんだろうか。ルーラも使えないくせに…。
| サラボナ |
とにもかくにも、ルドマン氏に炎のリングを取ってきたことを報告する。
水のリングとそろえて提出かと思って道具に使っていたら、いいから寄越せときたもんだ。
このあたり、ルドマン家がどのようにして大きくなったのか、窺い知れた気がするが、
嫁をとれば、すなわち是マイホーム!
ルドマンのものは俺のもの。俺のものはもちろん俺だけのものだ! 気にせず指輪は預けておく。
水のリングの情報をもらったのち、ふと思い立ってアンディ宅を訪問。
案の定。あのバカ(アンディ)は火傷しておうちで寝込んでました。
しかも心優しきわが嫁フローラが、責任感じて看病に詰めている始末。
うわごとで、なおもフローラの名を呟くアンディ。
主人公:「悔しいけどおまえ、男だよ…」
アンディ:「うぅぅ…」
主人公:「イエティ。火傷の治療に、ヒャドかけてやれ」
イエティ:「ふかふか〜」
まあ、それはほんの冗談。イッツ ア ジョーク!
未来の妻の前で、さすがにそんな非道な事するはずはないじゃないか、HAHAHA!
というか、真面目に考えてみるとさ。リングを取るどころか、リングのある場所へすら至れず大怪我をして戻ってきて…
こいつがふつうに男だったら、フローラにこうして看病されるっつー状況は、なにより悔しく身の置き所もない恥辱の出来事に違いないんだ。
俺がこれをされていたなら、たぶん一生のトラウマだ…。
苦しむ様子に、べホイミかけてやりたいところだが、
そこまで貶められるよりは、火傷の熱さを楽しむほうが、まだマシだろ、アンディ。
フローラ。だからおまえも、体を壊さぬよう注意するんだぞ。
主人公:「じゃ、俺。水のリング取りに行ってくんね♪」
アンディ:「うわあんー……ッ!!!!(号泣)」
足取りも軽く、次は滝の洞窟へ川口浩探検隊だ!
いってきま〜す♪
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