岡山県は10日夜、岡山市南区内尾の県有地で計画しているメガソーラー(大規模太陽光発電所)の誘致について、地元住民らに対する説明会を興除公民館(同中畦)で開いた。県の予想を大幅に上回る人数が詰めかけ、会場に入りきれず紛糾。会場を変えてあらためて開くこととし、説明できないまま散会した。
開催に際して県は、地元に当たる興除小学校区の約1500世帯のほか、過去2年間にスポーツ大会などで利用した約60団体に郵送で通知した。同公民館には135席を準備したが、立ち見でも入りきれず、会場外に数百人があふれた。
住民らは「案内を出しておきながら入れない場所を選んだのか」「県は誘致計画も一方的に立てており、住民の声を聞く耳を持っていない」などと県を批判。説明に入らないまま県保健福祉課の水川宏一課長が「仕切り直しとさせていただきたい」と陳謝し、住民も徐々に引き揚げた。
県は昨春、同県有地(12・2ヘクタール)を県内20カ所のメガソーラー候補地の一つに選定し、2事業者から計画が提出されている。利用計画がなかったこれまでは無料開放されていたため、球技大会で使えなくなる同市子ども会育成連絡協議会などはメガーソーラー建設に強く反対している。