血友病:止血効果もつ新抗体を開発…奈良県立医大など

毎日新聞 2012年10月01日 02時05分

 血液を固める凝固因子が先天的に乏しく出血が止まりにくい血友病に、止血効果をもたらす新しい抗体を、中外製薬と奈良県立医科大のチームが開発し、動物実験で確かめた。30日付の米科学誌ネイチャーメディシン(電子版)に掲載された。

 血友病Aの患者は、止血に必要な12の血液凝固因子のうち、第8因子が不足している。患者がもともと持っている別の2種類の因子を結合すれば、第8因子と同様の効果を発揮することは知られていたが、結合は難しかった。

 チームは、遺伝子組み換え技術を使って、2種類の因子をつなぐ役割を果たす「hBS23」と呼ばれる抗体を開発。第8因子を欠いたサルに投与すると、しないサルと比べて約1.3倍の止血効果があった。

 血友病は患者はほとんどが男性で1万人に1人の確率で発生し、うち8割が血友病Aとされる。欠損した第8因子を注射する治療法はあるが、患者の3割は、注射した因子を異物と認識して攻撃する抗体ができて治療が難しかった。hBS23は、攻撃する抗体ができても止血できた。

【久野華代】

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