JR東京駅丸の内側の赤れんが駅舎が1日、約5年間の復元工事を終えて全面開業した。約100年前の創建当時の姿を忠実に再現。南北にドーム型の屋根を備えた重厚な外観が特徴の「新・東京駅」は都心の新たな名所になりそう。台風一過の晴天の中、改札口を行き交う通勤客らは足を止め、レトロな外観や天井を彩る鮮やかなレリーフを見上げていた。
午前4時。丸の内北口など駅舎のシャッターがゆっくりと開いた。新東京駅の見どころのドーム部分の天井にある、えとのレリーフやワシの彫刻がお目見えした。
「誰よりも早く見たかった」。東京都新宿区の団体職員、笹田大樹さん(35)は午前4時すぎ、出勤前にタクシーを飛ばして駆けつけた。シャッターが開くと、真っ先に建物の中へ。天井を見上げ、「100年前の光景が、目の前に広がっているかと思うと興奮する」と目を輝かせた。
丸の内で働く男性会社員(49)は改札を出ると、携帯電話のカメラでレリーフを撮影。普段は地下道を使うが、この日は駅舎を見るため地上に出た。「疲れて帰宅するときも、少し心が安らぐ」と顔をほころばせた。
愛知県岡崎市の主婦、林照美さん(50)は夫と2泊3日の都内観光を終え帰宅中といい、「観光名所としても訪れる価値がありそう。次は時間を取ってゆっくり見たい」と話した。
当初は1日午後に完成記念式典と駅舎ライトアップの点灯式を計画していたが、台風17号の影響でともに中止を決めた。
東京駅周辺で働く会社員らからは一層の活気を期待する声も。
「昔は買い物といえば銀座、飲み会は神田だった。今は丸の内で済む」。10年以上前から丸の内のオフィスで働く男性会社員(55)は変化を肌で感じるという。「新しい駅舎がランドマークになって、まちがさらににぎわう」と笑顔で話す。
千葉県習志野市の主婦、金田栄子さん(72)は過去に約30年間、駅の反対側の八重洲で勤務。昔は近くても見向きもしなかった丸の内は今や「ブランド店が並び女性も楽しめる」とお気に入りのスポットに。高層ビルが立ち並ぶ一帯に完成した駅舎を見上げ「新旧の建物が調和したまちになった」と感慨深げだ。
三菱地所など東京駅周辺の地権者でつくる「大手町・丸の内・有楽町地区まちづくり協議会」は、ビルの高さ規制など景観に配慮した街並み整備に奔走。金城敦彦事務局長(50)は「駅舎が新名所になれば、仕事や買い物だけでなく、観光でもにぎわう丸の内になる」と話す。
JR東京駅、三菱地所
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