11月13日(日)に清水町の真光寺で開催された「被爆アオギリ2世記念植樹」に参加しました。
今回植樹された「被爆アオギリ2世」の苗木は、広島の原爆で被爆した広島逓信局(現日本郵政中国支社)の中庭にあったもので、幹半分が熱線と爆風により、焼きえぐられましたが、奇跡的に生き残り、人々に生きる勇気を与え続けた、木の種から育てられたものです。
真光寺の大原孝見住職はおばあさまが原爆の被爆者であり、ご自身も小さいころから被爆の語り部の話を聞くことがあったそうです。存命されている被爆被害者の皆さんも高齢になられた現在、何か体験された思いを風化させない行動を起こしたいと考えておられました。その矢先、この苗木の存在を知り、住職の熱意が広島市当局に通じ、譲っていただけることになったものです。大原住職は、「植樹した木をどんどん大きくし、その種を皆さんの家の庭に植えていただけるようにしたい。」と思いを話されました。
また、原爆投下の朝、爆心地から10数キロ離れた大野陸軍病院で看護師の業務に従事して遭遇された、市内松原町に在住の古原ユキエさんより、 被爆から終戦までの10日間、そして1か月後に襲った枕崎台風により、避難所が山津波に襲われ、多くの生還者が亡くなった模様など生々しい状況を聴き、息を呑みました。 古原さんは最後に、「生かしてもらった者が口を閉ざしてはいけないと語り部になった。一日でも元気で皆さんに当時の苦しさなど何か一つでも伝えていければと思っている。」と語られました。このたび、「被爆アオギリ2世」の苗木を植樹する機会を得て、原子爆弾の犠牲となり亡くなられた、多くの皆さまへの哀悼の思い、今なお被爆の後遺症に苦しむ人がいる現実を踏まえ、この地球上で原子爆弾による惨禍が二度と繰り返されることのないようにしたいものです。
世界の恒久平和の実現が一日でも早く訪れるよう、平和に対する思いを新たにしたところです。
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