4日目


2月27日(火) はれのちくもり

日本一周旅行も、いよいよ本命である九州に突入。僕達は、九州旅行を一番楽しみにしていたのだ。その理由は特急。九州の特急は特徴的だ。それにサービスも良いらしい。噂では聞いていたが、今回は実際にそれを確かめようと思う。

ここで九州で使用する切符の説明をしておこう。我々が使用する切符は
「九州グリーン豪遊券」と呼ばれるフリー切符だ。豪遊でっせ、豪遊。JR九州アホとちゃうか!? と思う人も、中にはいるかもしれない。しかし、この旅日記を読めば、”なるほど豪遊券だ”と納得してもらえることだろう。
九州グリーン豪遊券は、九州圏内の特急(グリーン車で)/B寝台(立席)が、文字通り乗り放題になる切符である。もちろん乗車券込み。その有効期間は3日間で、値段は20900円(子供は半額)である。九州全部を廻って有効期限3日というのは、事前によく計画を立てていかないと、とても3日では廻りきれない。有効期限が過ぎたりしたら、余分なお金を払わなければならない。そういう時は、払うお金が一番少なくなるよう、予定を組んでおいた方がいいかもしれない。

そういうわけで、僕達のグリーン豪遊券の使用開始は今日からである。これが豪遊券だ
別府からは
特急にちりんに乗り、宮崎を目指します。九州の特急は期待できると聞いていたのですが、この特急は、さっそく期待を裏切ってくれました。にちりんのグリーン車は、友達曰く「ショボい・・・」だそうです。ただ、この列車のショボさは、もっと別の所にありました。まず、トイレに紙がない。さらに水道が出ない。手が洗えないよね、これでは。極めつけは、トイレの鍵が壊れていて、扉が閉まらない。これだけ揃うと、もはや運が悪かったと思うしかない。列車は9時35分に別府を出発し、13時05分に宮崎に到着。宮崎というと、何か南国というイメージが。あとシーガイア。あれは無くなったのかな?負債が多いとは聞いていたが。
っていうか、
「暑い!」 それもむちゃくちゃ。晴れているということもあるけど、ここではもう風が南風。とても2月とは思えない。宮崎駅は大きく、結構きれい。駅前には南国っぽい植物も生えてます。

宮崎では昼食を取ることにします。宮崎名物って何かあったけ?俺は知らんぞ。駅前を歩いている人に聞いても「この辺は何もないよ」とか「ソバとかラーメンならあるよ」とか意味のない情報ばかり。時間もなかったので、駅構内のケンタッキーに決定!俺はケンタが一番のお気に入りなので嬉しいけど。ケンタで飯を済まし、ホームに向かいます。次の目的地は鹿児島です。
特急きりしまで鹿児島を目指すわけです。14時10分に宮崎を出発。2時間ちょいで鹿児島に到着します。鹿児島駅は小さな駅で、待合室も小さく、また駅自体もとても小さなものでした。きっと交通の中心は別の駅になっていることでしょう。鹿児島駅から普通列車に乗り、西鹿児島を目指します。わずか5分で西鹿児島に到着。電車がホームに到着すると、ホームには高校生がたくさん並んでいました。扉が開くと同時に、僕達が降りるよりも早く、その高校生の集団は列車の中になだれ込んで来ました。「おい!おい!まず降りる人優先しろよ!」と思いましたが、何にしても非常識なやつらだ。鹿児島はそういう県なわけね。西鹿児島駅は、鹿児島駅と違ってかなり大きな駅です。駅前に店も多く、駅構内にもたくさんのお店があります。

西鹿児島からは快速列車にのって、日本の鉄道の終点「枕崎」を目指します。鹿児島にある鉄道の行き止まりの駅です。鉄道で日本縦断する某ゲームでは、この駅が「夢の崎」になってました(笑)
西鹿児島から
指宿(いぶすき)枕崎線に乗り換えます。指宿は、温泉で有名な町。確か、砂風呂が有名だった気がします。西鹿児島から指宿までは、1時間に2〜3本列車が出ていますが、指宿から向こうの枕崎まではほとんど列車が出ていません。枕崎まで行くのは、おそらく1日6本。よほど乗る人がいないのか、はたまた車での移動が中心になっているせいなのか・・・・・理由はわかりません。

17時ちょうど発の枕崎線接続の列車に乗り込みます。そういえば、さすがに鹿児島だけあって2月だというのに、17時を過ぎても外はまだまだ明るいです。この時間なら、もう地元は真っ暗のはずなのに。おなじ日本でも、住む場所によって環境が異なるものだなと、つくづく感じました。それにしても・・・・・列車の中は暑い!本当に暑い。ムンムンとしていて、とてもじゃないが、いままで来ていた薄手のウィンドブレーカーを脱ぎます。鹿児島がこんなに暑いとは。それに列車の中をよく見ると、女子高生ばかりです。これはいったい何なんだ・・・
列車は約1時間で指宿(いぶすき)に到着。ここで10分停まります。枕崎線接続でない場合、指宿かひとつ隣の山川までしか列車は走っていません。ここから枕崎までは、各駅停車になります。18時15分に列車は枕崎に向けて出発します。指宿を過ぎると、ほとんど人が乗っていません。相変わらず車内は、うちらを除くと女子高生ばかりです。さすがにこの時間になると、段々と外は暗くなってきます。車内は相変わらず暑いです。別に暖房が効き過ぎてるとかではなく、もともと鹿児島が暑いのでしょう。ちなみに外の景色はというと、ほとんどが畑です。だいたいどこの駅も。枕崎線沿線はホームだけがあって、駅舎すらない駅が多いです。ホームから出るとすぐ畑・・・というのも珍しくありません。なんだか淋しい気もしますが。まだ僕らの地元は恵まれている!?

19時31分に、電車はようやく終点枕崎に到着。ここから先はもう線路がありません。ホームに出ると、いきなり驚きました。だって、枕崎のホームはアスファルトではなかったのだから。ホームの地面には草が無造作に生えていて、表面は砂と石で覆われていました。要するに、整備がされていない田舎の公園の地面みたいです。こんなのがホームとは。枕崎は無人駅です。終点の駅なのに、無人駅とは珍しい。ホームから駅の外へは直接つながっています。無人駅なので、改札の必要がないため。いままでに見たことのない駅だったので、ちょっと感動しました。

日本の終点枕崎予想通り、外は夜だというのに暑いです。空気が暖かく、ムッとしています。今日は枕崎に泊まります。とりあえず、枕崎駅周辺を見てみます。はっきり言って、何もない!いや、民家とかはあるけどね。コンビニはないし、車すらあまり通ってない。たぶん夜だからでしょう。この辺の駅の中では、枕崎はまだ人口が多いほうだと思います。駅から少し離れれば、民家もちらほらみえますし。それなりの町ではある様子。一応”枕崎市”だしね(笑) 今日泊まる宿に連絡をとり、駅まで迎えに来てもらいます。宿に向かう途中、近くのコンビニに寄ります。食事は宿でする予定。 宿に着くと、部屋に案内されました。ところが部屋を巡って、少々宿との行き違いが発生。部屋をいくつも変えて(たぶん4室くらい)、結局二人ずつで分かれました。食事の旨を宿に伝えてなかったのですが、運よくキャンセルが出たのか、どうにか食べることができました。それも格安で。枕崎市は漁業の町です。だから刺身などもあり、またそれが美味しいことこの上ない。他にもいろんな物があり、「本当に得したなぁ」と思えるような量と質でした。

食事を終えると、やっぱり風呂ですね。宿の人は、すぐ隣にあるスーパー銭湯を勧めていましたが・・・よほど自分の宿の風呂に自信がないのかな?Fが試しに風呂に入って戻ってきました。「お風呂汚いし、クモの巣張ってた・・・」とのこと。やはりスーパー銭湯か。とうことで、4人で隣にあるスーパー銭湯に行きました。そこのスーパー銭湯は、予想以上に良かったです。サウナもあり、超音波風呂、水風呂、電気風呂(これがシビれて気持ちいいのよ♪)あっ、露天風呂もあったかも・・・などなど、かなり皆で騒いで楽しかったですね。そして最大の楽しみは、やはり風呂上りのコーヒー牛乳ですな。グイっと一杯。これこそ、し・あ・わ・せ♪
宿に戻ると、各自それぞれ寝る準備をします。というのは、明日は5時起きです。そのために早く寝るのさ。

  
     長崎は今日も雨                  旅日記に戻る 

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