金本、古巣に“恩返し”!広島の粋な計らいで特別セレモニー
デイリースポーツ 10月1日(月)9時3分配信
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試合終了後、スタンドのファンにあいさつする金本(撮影・峰大二郎) |
「広島1‐2阪神」(30日、マツダ)
今季限りでの引退を表明している阪神・金本知憲外野手(44)が、自らの故郷で古巣でもある広島とのラストゲームに「5番・左翼」でスタメン出場。四回に中前打を放ち、先制のホームを踏んだ。マツダスタジアムには赤ヘル時代のファンも詰めかけ、最後の勇姿を見つめた。チームは広島戦の勝ち越しを決めた。
【写真】広島でのセレモニー!超初々しい入団会見の金本の姿に場内どよめき
試合後ベンチを飛び出すと、両手を上げて声援に応えた。三塁側、次に一塁側へと体を向けると、最後は深々とグラウンドに一礼。球場全体から「カネモトコール」が湧き起こった。広島で11年、阪神で10年の現役生活。「ありがとう」‐。大声援の中で金本は、愛する球場に別れを告げた。
「もう市民球場ではないんですけど。いい思い出は連続無併殺記録とトリプルスリー。苦しかったのは94年、95年、96年に優勝できなかったこと。それがいい方と、悪い方の思い出であります」
郷愁の思いに浸りながら一言、一言、野球人生を振り返った。5番・左翼で先発出場。四回だった。2死走者なしで打席に立つと、「対戦を楽しみにしていた」と話す広陵の後輩、野村の5球目を狙った。二遊間を抜ける中前打で出塁すると、続く森田の中越え三塁打で一塁から全力疾走。笑顔でホームを踏んだ。
試合前には広島サイドの計らいで、特別セレモニーが実施された。オーロラビジョンには入団会見や、史上7人目となったトリプルスリー達成時の瞬間、1000本安打など、懐かしの映像が次々に流れた。最後に「21年間 偉大な記録と夢をありがとう」のメッセージ。続けて東出、石原から花束を受け取った。金本の登場曲が流れる。広島の町全体が、地元英雄の引退を惜しんでいた。
「本当に恐縮、ありがたいです。2002年にカープを出る時も、ファンの方が“阪神を助けてやれ!”という感じで、気持ち良く送り出してくれてね。2003年の最初の試合で打った後も拍手をくれて。それがすごくありがたかったですね」
02年オフにFAで阪神へ移籍。翌03年4月1日の広島戦だった。敵として立つ市民球場での初試合。1打席目に佐々岡から中前打を放った。35年前。少年野球大会で初めてグラウンドに立つと、迷わずセンターへ走った。「すげぇ。ここに浩二が守っとるんか。この芝の上に立っとるんじゃのぉ…」。感動で足が震えた。幼少期は三村敏之が好きだった。それでも山本浩二は、金本少年にとって特別な存在だった。
迎えた八回。今村との対決は力と力、真っ向勝負を楽しんだ。オール直球勝負。最後は149キロに「力負け」して、三邪飛に倒れたが晴れやかな表情だった。「バッテリーも真っ向から来てくれたので、久々に気持ち良かったですね」。今村‐石原の相手バッテリーにも感謝しながら、広島での最後の打席を終えた。
三塁側だけでなく一塁側に、「背番号10」のユニホームが多数並んだ。山本浩二に、衣笠祥雄に夢を抱いた男が、全国の野球ファンから憧れの的になった。赤ヘルの闘志が原点だった。「寂しさ?それは毎日よ」。最後は目を細めて笑った。ありがとうカープ‐。数々の奇跡と感動を残して、故郷へ感謝の言葉に変えた。
最終更新:10月1日(月)10時21分
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