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事件
「シノギできない」末端組員の離脱相次ぐ 暴排条例施行1年
「条例の効果をもろに受け、末端組員が生活に困窮するケースもある」。暴力団捜査に長く携わった警視庁OBは話す。組織からの脱退を余儀なくされる組員が増えているようで、暴力団関係者は「月に50人もの離脱者が出た組もある」と明かす。
ただ、暴排条例を全国に先駆けて施行した福岡県の北九州市では今年8月以降、「暴力団員立入禁止」の標章を掲示している飲食店関係者が襲われる事件が4件発生。暴力団による「見せしめ」の可能性が指摘されている。
条例の対象にならない元暴走族などの不良グループの活動も活発化している。9月には、東京・六本木のクラブ「フラワー」で飲食店経営の男性が約10人の男に鉄パイプのようなもので襲われ死亡する事件が起きた。容疑者は逮捕されていないが、捜査関係者によると、現役組員ではない不良グループとの関係が疑われているという。
暴力団に詳しいジャーナリストの溝口敦さんは「暴排条例で組から離脱した若い元組員が、新たな犯罪グループを形成する危険もあり得る」と指摘している。
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