来月の出張予定が出てきました

 今月完成させなければならない裁判書類は二つ、あとは社会保険の審査請求書が一つ。一件は印刷するばかり、もう二件も明日中になんとかできそうです。なぜか同じような論理構成が根幹になる労働関係の裁判事務のご依頼を平行して進めることになりました。かといってコピペでなんとかなるものではなく、同じようでも細部は全然違うことになっています。

 久しぶりの純粋な社会保険労務士業務である審査請求書のほうはもう完全にオリジナルですが、こちらは自分って社会保険労務士だったんだ、としみじみ味わいながら書類を作っているところです。なにせ当事務所、社労士としては顧問先ゼロ、が自慢なものですから(苦笑)社会保険労務士の業務だけで完結するご依頼はほとんどないのです。

 立て込んだ仕事が終わったら、なにか楽しいことが欲しいもの。

…さっそくながら10月2日、大阪への日帰り出張を設定しました。最高裁からもどってきた確定記録を閲覧し、訴訟費用額確定処分の申立書を作る準備をするというミッション、つまり勝ち戦の後始末♪です。

もう一件、純粋社労士業務(妙な造語だ)としてこのほど労基法違反の申告書作成のご依頼を受け、このために10月末に東京までいくことになりました。

いいですよ東京行っても、とお客さまに言った直後に気づきました。

実は10月最終週、関西から香川県まで進出する自腹出張の予定があります。まぁ東京への出張とくっつけてしまえばいいか。きっとそうですよね?などとつぶやきながら、とりあえず徳島-東京間のフェリーの時刻表をチェックしていたりします。

さしあたっては関西・関東・あと静岡県への出張が決まっている一方、先日は少々気になる電話をいただきました。久しぶりに日本海側の某県からで、今月は日本海側からのお尋ねはその一件のみです。

さすがにこのお尋ねがご依頼になるかどうかはわかりませんが、当然そのご依頼をお受けするに際しても僕とお客さまとで直接面談を要する原則は貫徹することになります。

で、一番いいのは上記の関西か関東への出張とくっつけて、交通費負担を数千円に抑え込んでしまうこと。仮に上記の某県が島根県なら岡山を起点に交通費を計算するし、福井県なら米原から、いっそ秋田県(昨年はここから研修のご依頼がありました)なら東京からで交通費を計算する、というだけの話なので、こういう場合はお客さまが懸念するほど費用面で苛烈な請求をかけることはないのです。ブログにそう書いて信じてもらえるかどうかはまぁ別なんでしょうけれど、ね。

こんどの大阪出張でも、出張相談の可否について調整をはじめています。うまく調整ができれば…

僕のランチの時間が吹っ飛ぶのと引き替えに、お客さまには特段の費用増加なく2時間5000円で相談のサービスを提供できる予定です。

ウェブサイト新設計画

ある訴訟を第一審から控訴審まで勝ち抜いて、お客さまは3ナンバーのドイツ車が新車で買えるほどのお金を手にされました。

この訴訟もちろん過払いではないので、佃煮にするほど書類を書き出張調査をし泊まりがけでの尋問対策演習を複数回おこなうハメになった僕はといえば…国産5ナンバーの普通乗用車なら新車で買えるのもあるかな、という程度のお金をいただいています。

 これらの入金を得て、本日は当事務所創立以来最初の大入り袋を補助者さまにお渡しすることができました。満足であります。

さて。

僕が独立開業直後に1部2円のチラシのポスティングのアルバイトをやってた時盗まれたBrompton(折りたたみ自転車)をこの報酬で買うんだ、と昨年までは力んでいたのですが、敵の代理人がの~んびりと上告受理申立をやってくださってるあいだに少々気が変わってきました。

このお金、漫然と使っちゃいけない気がするのです。それどころかこのままでは完全に手放す気が失せる可能性がある、ということで今日大慌てで補助者さまにまず分配した、と(笑)

この残りを消費してしまうよりは、なにかお金を生み出すことに使ったほうがいい、それも漠然とわかっています。仕事の終了に比してあまりにも報酬支払い実現の時期が遅れたため、この報酬が臨時収入に見えてしまう。どうせならこのお金を、思い切って事業に投資して勝負に出てみたいな、と。

で、何をやるか?

ウェブ以外のリアルな媒体に思い切り債務整理の広告を出す、というのは…無芸に見えます。いけません。

その他の業務でウェブ以外の媒体への露出を考えるのは、実はあまりよくありません。ウェブ以外の経路で来られる方は四六時中事務所の電話が通じることを期待されたりメールを使えなかったりすることが多く、ウェブサイトからのお客さまとそうでないお客さまは僕からみてだいぶ違うのです。

-この辺から少しずつ身勝手になってきます。どうしようもない零細事業主なんてだいたいそんなもんですが-

じゃあPPC広告(検索キーワードに応じてでてくるあの広告です。一時期の過払いでは1クリック数百円の広告料を出してたところもあったはず)を思い切り高いレートで出しまくるか?相続登記あたりで?

それをやっても、流入させる当事務所ウェブサイトのページが貧弱だったら駄目じゃんね。もっと景気よく素人さんをだませるサイト作んなきゃ…あなたの笑顔が見たいとか24時間無料相談とか、私は町の法律家です、とか(←いまどきこんな見え透いたセールストークに引っかかる人いらっしゃるんですかね?)

この辺まではいつもの冗談です。そこから先、ふと考えたのです。

どうせウェブサイトを作るなら、いよいよ専門業者に外注したらどうだろう?補助者さまに聞いてみます。

「(今回もらったお金を)半分使ってウェブサイトを作ろうと思」

うんですが…と言い終わらないうちに、大事なお菓子にアリがたかってるのを見ちゃった幼児のような顔をされました。

何か壮大な無駄、の可能性を彼女に見せてしまった気がします。

でも、一般的には司法書士や社労士がHTML文書を自在に作ることはなく、ゆえにウェブサイト作成は通常、外注に出すものであっていまどき本職がテキストエディタでHTML書いてSEO対策して望みの分野で集客してる、なんてのは通常ないんですから!と説明したのは先週のこと。そう。実はこれまでやってたことが普通じゃなかっただけで(笑)

ではウェブサイトを大増強するために数十万円ポイと出す、これはいいとして何をしましょう?

  1. 手っ取り早く売り上げにつながりそうな、誰もがやってる分野がいいか?
  2. あるいは、すでにウェブで仕事が取れてる労働紛争がいいか?

前者はまさに大競争に放り込まれることになります。抵当権抹消登記千円台を標榜する同業者さんには興味ありますが、どうも自分がそうなりたい気分はしません。いたずら半分で抵当権抹消980円、とかいうPPC広告を出して潰しをかけてみたい、という気はします。誰でもできる分野で安さに依存する、というのはつまりそういう危険をはらんでおり、先がない。

後者はどうでしょう?当事務所ウェブサイトが多すぎる文字情報を保有していることは、かえって顧客と依頼を選別し遠ざける効果を持っている、と補助者さまや心あるお客さまがお気づきです。

これをもう少し間口を広くするとどうなるでしょう?以前僕が見に行った関西の社労士さんは、月に数百件のメールでの労働相談を受けて相談だけで百万円超を稼ぎ出し、一方で数十万円の広告費を使っていると豪語していました。

…で、この人のウェブサイトなんですが今は情報商材の販売に転業されたみたい(爆)

何事も無理は続かない、それは了解できます。あるいは彼が労働紛争を金儲けのネタとしてみていたならば、彼にとっては情報商材の販売で働かなくても収入が得られる状態の実現こそが理想だったのかもしれません。正解は彼の成果と僕の現状のあいだにありそう…というより、あってほしい。

要はある程度できのいい=これまでより多くの人が僕に労働相談を依頼したくなってしまうようなウェブサイトを新設し、PPC広告の出稿量を調整することで依頼の量が調整できるのではないかと思うのです。そうしたいなら、むしろこれまであまりコンテンツを保有していない登記や相続よりも、まず今仕事がもらえている労働紛争分野でウェブサイトを新設してみるのがよさそう。この場合、現存のウェブサイトとの整合性が問題になりますがこちらは手を着けず、あらたなドメインをとってサイトを新設し、既存のサイトは一切無関係、ということにしたほうがいいかもしれません。自分のライバルになるウェブサイトを自分の費用で作ろうとしてるような気もしますが、どうせ今でも一部のキーワードではブログとdaishoyasan.jp配下のコンテンツで競合が起きています。いっそ新設する綺麗なウェブサイトを表、現存の●●なウェブサイトが裏、と考えるのもよいかもしれません。そういう工作をすると、だいたい裏のほうが活気がでるものです。


結局のところ、これまで醤油で煮しめたような山あいの温泉宿を経営してた親爺が、バブルに踊ってビーチにリゾートホテルを新設しようという計画なんですよ、でも温泉宿のほうは今後も健在ってことで…とお客さまに申し上げたら楽しげに笑われました。

説明として、不適切だったでしょうか?

リピーター万歳、と言っていいやら悪いやら

その企業のサービスを気にいって、繰り返し利用してくださるお客さま。

どの商売においても大切であって、業態によってはその多寡こそが企業の存続を決することになりかねないはずなのですが…

人の紛争が売り上げのネタになる零細事務所、にあっては少々複雑な気分でお迎えせざるを得ない、ということになります。

不思議なことに今年に入ってから、毎月のように『過去に当事務所を利用されたお客さま』からのご依頼が入っています。今月は二件そうしたご依頼がありました。ご依頼の傾向としては登記はほんのちょっぴり、あとは民事紛争です。どうも手放しで喜んでいい、というわけではなさそうです。

昨年まではこの事務所、さながら観光地の土産物屋のように全国からくる一見のお客さまのご依頼が収入源だったのですが今年はリピーターの方々からいただく売り上げが無視できない割合になりそうです。この傾向が来年も続くなら経営が楽になるかも。もちろん、手放しで喜んではいけませんがね(笑)

それに、落ち着いてこの現象を見渡すと人は案外短期間に(つまり、数年単位で)法的な紛争に巻き込まれたり登記その他ファイナンシャルプランニングの知識が必要なイベントを経験するようにも思えるのです。この事務所ではもともとの受託件数の少なさとそれにふさわしくない受託範囲の広さから、リピーターの方が目に見える量の多さを伴って出現するまでに時間がかかっただけ、なのかもしれません。あるいは地元に密着していろんな仕事を真面目にやってる事務所ならもっと早くこの状態に達していたかもしれないし、一方で相続だの過払いだの儲かりそうに見える分野にのみ注力してると永久に見えない世界なのかもしれません。

まぁ、せっかく来てくださるお客さまに『こんな事務所に来ちゃいけませんよ』と言うわけにもいかないし、ありがたいことに民事紛争でリピーターになる人の場合はだいたい悪くないタイミングで相談をくださるのです(最初の依頼で何かを身につけるでしょうか)。その人が再度あるいは再々度の紛争に巻き込まれたことに目をつぶるなら、

わりといい対応だ

と思えてきます。そこで専門家を使ってみるのはなかなかいいな、と。

でも。なんだか気になることがあるのです。

なぜかこのリピーターの皆さまに、愛知県内の方がいない。お客さまの住所地が埼玉・東京・神奈川・静岡と来てなぜか大阪・兵庫に飛んでしまうのはなぜなんでしょう?わかりやすい理由としては当事務所への依頼がもともと愛知県内からというのが多くない=全依頼件数の3分の1程度だから目につくまでに至らない、ということなのかもしれません。思い切り単純に、大都市圏から人口比例で来てると理解してもよいかもしれません。

さて、今週末は静岡県への短距離出張です。リピーターのお客さまから不動産登記のご依頼をいただける、ということで純粋に喜ばしい事案です。もちろん過去に裁判事務でこの事務所を利用された方でいまもこのブログを見ていてくださるお客さまには、紛争はあなたが避けてもやってくる以上、何か必要があれば迷わず相談いただくのがベストな対応です、と申し上げておきましょうか。

«その相続登記に、異議あり!

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