【ニューヨーク聯合ニュース】韓国外交通商部の金星煥(キム・ソンファン)長官は27日、「韓国は日本の植民地支配の被害者」としながら、「日本政府が独島領有権を主張するならば、韓国の国民はこれをまた別の侵略の試みと受け止めるだろう」と述べた。国連総会に出席するため訪問中の米ニューヨークで、AP通信のインタビューに応じた。
金星煥長官(資料写真)=(聯合ニュース)
金長官は同日夕、日本の玄葉光一郎外相に会う予定だ。独島をめぐる問題で妥協する考えはないとし、日本政府にはこうした韓国国民の気持ちを理解してほしいと話した。
その一方で、北朝鮮の核への執着に立ち向かうという点で、韓国と日本は利害関係を共有する同盟であることを認めるとした。韓国政府は軍事的な協力を含め日本との関係発展を望んでいるが、これは韓国の国民感情が認める場合のみ可能と説明している。
金長官は「韓日政府はこうした問題点を克服するため努力しなければならない。しかし、日本が今のような態度を取り続ければ、協力関係が限定されるしかない」との認識を示した。
日本の政治家が戦時中の犯罪を否認し、国民に適切な歴史教育を行っていないと非難。日本がロシア、中国とも領土紛争を抱えるのは、こうした過去に起因するものと指摘した。日本がドイツのように謝罪すれば、隣国から尊重されるはずだという。
AP通信は、日本が1993年に旧日本軍従軍慰安婦問題について公式に謝罪したものの、韓国国民は心からの謝罪として受け入れていないと伝えた。
金長官は北朝鮮に関し、韓国は関係改善への扉を開いていると述べた。今月初めには北朝鮮の洪水被害に対し救援物資の提供を提案したが、北朝鮮政府に拒否され、落胆したという。
また、北朝鮮が4月に衛星と称した弾道ミサイルの発射実験に失敗し、このために南北間の信頼関係は後退したと指摘した。北朝鮮の新指導者である金正恩(キム・ジョンウン)第1書記については、近代的で開放的な一面を見せているが、実際の南北、米朝関係は改善していないとの見方を示した。
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