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おやじスカラー戸田便り

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2009-06-09 1000mTTと戸田コース循環流考察

oyajisculler2009-06-09

今日は全日本マスターズレガッタ前の最後の夜間乗艇。レース前なので1000mタイムトライアルを行った。

戸田に着くとポンドは学生クルーが未だ沢山出艇していて混んでいた。混んでいると曳き波を食らうので、W.Upを長めにして学生クルーが揚がるのを待った。Upしている間に風を確認すると、南西の風が吹いている事が分かった。そこでUpは1周半(4.5km)とし、1000m地点からゴール方向に漕ぐ事にした。

折角のタイムトライアル、スタートからゴールまで100m毎の艇速とレートの記録を取りたいのでスタート前にSpeedCoachをリセットし、ゼロからスタートする様に設定。

1000mタイムトライアル:

1000mゴール後にSpeedCoachの計測距離が1000mに到達していないと1000mのゴールタイムが計測出来ない。そこで1000mラインの5m手前からスタートすることにした。さて、スタート。先ずはハイピッチで出来るだけトップスピードに乗るように確り飛ばす。ハイピッチ10本でコンスタントに移行。リラックスする事を重視し、SpeedCoachのモニターは全く見ず漕ぎに集中。250mを過ぎた辺りで逆風交じりの横風を感じる。1300〜1500m辺りは南風が吹くと逆風になりやすい。そのまま1本1本確り漕ぐ事に注力。1500mを過ぎた辺りからペースが落ちない様に確り漕ぐ。ラスト250mから水中を上げ、徐々にレートアップ。ラスト100mはラストスパートを入れてゴールラインに入る。チラリとモニターを見ると未だ1000mに達していない。2本余計に漕いでイージーオール。どうも流れ(順流)が合った様でSpeedCoachモニターで1000mとするには、15m程余計に漕がねばならなかった。

ゴール後に、少し流してからSpeedCoachのモニターをチェックする。タイムは3'50"8。アララ50秒を切れず、残念。本日の目標タイム3'46"には達しなかった。でも15mを余計に漕いだので、これを修正すれば3'47"位かな?と即座に暗算。マアマアということにしておこう。

戸田コースは風が吹くと循環流が生じる?:

その後、ポンド3週9kmのLSD漕(SR19前後)を実施。漕ぎながら往路復路でのSpeedCoachモニターの距離表示と実際の距離の差異をチェックしてみた。その結果、ゴールからスタート方向へ向かう逆風では、モニターの距離がマイルストーンの1000m辺り15m程長く表示され、逆にスタートからゴール方向への順風ではモニターの表示距離がマイルストーンの1000m辺り15m程短く表示されることが確認出来た。往復の平均ではモニターの距離表示はマイルストーンの距離とピッタリ合うのでCAL値は整合している模様。要は今日の戸田コースはスタートからゴール方向に向けて流れがあるということだ。3周漕いでいる間に南西の風が弱まり、往路復路のモニター表示距離と実際の距離表示のギャップが徐々に小さくなり、最後の1周ではギャップが10m弱になった。

どうも風が吹くと、戸田コースの水は表層部分が風に押されて風下方向へ流れる様だ。しかし、流されっぱなしだと風上の水位が下がり、風下の水位が上がることになるが、実際にはそうはなっていない。恐らく低層の水は逆に風上方向へ流れているのではないだろうか?要するに表層と低層の水が循環する流れになっているものと推察される。(下図の様な現象?)

f:id:oyajisculler:20090609235041j:image

もしかすると、戸田コースの東端(NTT艇庫前)にある水門を開放して夜中に水を流しているのだろうかと思い、帰りにこの水門付近の水面を見た。しかし、流れている様子は無かった。(そもそもこの時間帯は荒川が満潮なので、水門からコースの水が菖蒲川側に流れ出る筈もない)やはり上記の推察通り、風が吹くと戸田コースの水は表層と低層の水が循環する流れを生じる様だ。実に面白い現象だ。

本日の1000mTTデータ:

Speedcoachの計測データ(生値)は以下の通り。

  1. 1'48"7, sr38.5
  2. 1'50"7, sr32
  3. 1'54"4, sr31
  4. 1'57"2, sr30.5
  5. 1'57"1, sr30, 500m: 1'53"6
  6. 1'59"7, sr30.5
  7. 1'57"8, sr30.5
  8. 1'58"7, sr31
  9. 1'54"9, sr33
  10. 1'54"3, sr35.5 1000m: 3'50"8 (1'57"2)

さて、マイルストーンの1000mより15m余計に漕いだので、陸上計測タイムに換算すると:

  • 3'50"8 - 15m*(3'50"8/1015m) = 3'47"4 となる。

上記のタイム修正-3"4は前述の風により生じた戸田コースの流れに拠るものだが、実際に陸からタイムを計測したら、こうだった筈といいうタイム。目標タイム3'46"(95%負荷レベル)に近いし、まあヨシとしよう。

諏訪湖での本番レースでは、100%出力換算の3'42"が出せる様に頑張りたい。

以上

CTCT 2009/06/10 07:04 ポンドに流れがあるとは意外です。1000mで3秒の影響は結構大きいですね。風速はどの程度あったのでしょうか。逆風下では風速をそれほど強く感じなくても順風下に比べてタイムが思ったより悪いことがありますがこの現象のせいなのかもしれないですね。

おやじ本人おやじ本人 2009/06/10 08:28 CTさん、さすがサイエンティスト、この類の話題には敏感ですね。
さて、昨日の状況ですが、戸田に到着した18時45分頃は南東の風が2〜3m程度吹いていました。その後19時頃に出艇し漕ぎ始めると南西の風に変わり、風速は2m程度だったと思います。その後風向きが南南西に変わり、風速も若干弱まった様に感じました。
何れにせよ、大した風ではなかったのですが、往路と復路でSpeedCoachの計測距離に差があった訳で流れが生じていた事は間違いありません。
今度、逆向きの東の風が吹いた時にもチェックし、風と表層の流れの関係をチェックしてみたいと思います。

は〜は〜 2009/06/11 00:24 昨年、戸田コースの流速を計測しましたが、場所によっては高精度な電子流速計で3cm/秒程度の流速が観察されました。
作業船の上からではんく、館善意固定された場所からでもそうでしたので、お説は正しいかもしれません。
(手ブレのせいかとも思いましたが、10秒間の平均値なのでありえないでしょう)

おやじ本人おやじ本人 2009/06/11 08:41 は〜さん、コメント有難うございます。
施設委員会の方で戸田コースの流速を計測されたんですね。3cm/秒ということですが、私がLSDで漕いだ時の艇速が2分30秒/500mですから、1000mの時間は5分(300秒)。この間に水が流れる距離は3m/秒*300秒=9mで、私がLSD漕中に計測した約10mとピッタリ整合します。この流れは恒常的なものなのか、或いは風向き次第で逆向きの流れにもなるのか、この当りはチェックしてみる必要があると思います。ところでは〜さんが計測された時の風向き、風速はどの程度でしたか?

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プロフィール

oyajisculler

oyajisculler はてなダイアリープラス利用中

14年間のコーチ経験を経て、漕手に復帰した「おやじスカラー」

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