<< | 2006/11 | >> | ||||
日 | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 |
2 | ||||||
6 | 7 | 8 | 11 | |||
14 | 16 | 17 | ||||
22 | 24 | 25 | ||||
27 | 29 | 30 |
T大新人を対象とした艇整備講習会を実施。6月に一度リギング講習会を行っているので、今日はそのオサライを兼ねた内容。
講習会の教材は、1995年購入のイタリアFilippi製エイト艇とオール。何れも新造後10年以上経過しており、消耗品パーツはガタが来ている。今日は特に痛みが激しいパーツの交換とリギング調整の確認を実施した。
オールのリギング計測値は下記3点:
上記3項目について、再度計測しなおした。1. 2.に関しては問題なかったが、3.については前回計測のピッチから角度が変わっていたオールが2本ほどあった。オールはスリーブが磨り減ったり、シャフトが捩れたりしてピッチが変化することがあるので、最低半年に一度は確認しておく必要あり。
上記のブレードピッチが変わった2本については、クラッチブッシュを交換して合計5度になる様に調整した。
最新のF社艇はE社など他のボートビルダーと同じシンプルなストレッチャーシステムになっている。しかし、今回対象とした古い艇のF社旧式タイプは調整が非常に面倒。ストレッチャーの前後位置(PTH)を乗艇中に変更するのは、事実上不可能に近い。ハッキリ言ってCrazyだ。(だから新しい艇は普通のシンプルなタイプにしたんだろうが。。。)Heel Depth一つ変えようとすると気が遠くなるほど面倒な調整が必要となる。今回はボロボロになった靴の交換とストレッチャーボード固定金具(ボードと横棒を繋ぐ金具)の交換を実施した。結局の所、本日のところは最終調整までには至らず、明日以降への持ち越しとなった。
ワークハイトを計測したところ、設定標準値よりハイトが高めに設定されているので、標準値に戻した。また、オールの振り角がマーキングされていないので、取りあえず、Min.レンジとしてキャッチ50度、フィニッシュ角30度の部分にマーキングした。
上記の作業中にバックステーの状況をチェックして廻ったが、伸縮部のオーバーラップが足りず、伸縮部の強度が足りないものが1本あった。使い古しのバックステーの中から適当なものを探し出して交換した。T大は大きなクラブで艇を沢山所有しており、バックステーの中古品も沢山ある。しかし、雑然と置いてあるだけなので、今回の様な時には宝探し状態となり、結構時間が掛かる。特にモノを良く知らない新人は、的外れなモノを持ってきたりして、何だかんだ30分程宝探し。結局新人では探しきれず、結局おやじが見に行き、適当な中古品を見つけ、頭のボルト穴径をドリルで再加工して取り付けた。こういった作業は、経験不足の、T大学生には難しいのかもしれない。。。。
最近の後輩クルー(若手コーチも含む)を見ているると、T大伝統の艇の担ぎ方や艇の水面への置き方のノウハウが殆ど伝承されていない様だ。丁度良い機会でもあり、基本的な部分について解説を交えて要領を教示した。要点を箇条書きすると:
上記を簡単に図化してみた。
本日はこれまで。