現在位置:
  1. 朝日新聞デジタル
  2. 科学
  3. 記事
2012年9月29日17時4分

印刷用画面を開く

mixiチェック

このエントリーをはてなブックマークに追加

磁石と鉄粉使って軟骨治療 広島大、臨床研究目指す

 加齢や事故によって損傷した軟骨や骨折を修復するため、磁石を利用した再生医療の研究が27日、文部科学省の研究開発推進事業に採択された。広島大の研究で、3年後をめどに臨床研究の開始を目指す。実用化されれば、従来より効率がよく患者への負担が少ない治療法として期待される。

 採択されたのは、越智光夫教授(整形外科)らの研究。患者の骨髄細胞から培養した幹細胞を、患部の近くに注射して軟骨や骨に変化させて修復する方法だが、幹細胞に鉄粉を混ぜるのが特徴。体外から強力な磁石で幹細胞を患部に誘導するため、人工関節など従来の治療法と違い手術の必要がない。

 越智教授らは、これまでブタを使った実験で有効性や安全性を確認。文科省の事業では鉄粉を混ぜた細胞の安全性などをさらに詳しく評価する。越智教授は「3年後をめどに臨床研究を始めたい」と話している。(南宏美)

PR情報
検索フォーム

おすすめ

抗菌薬、微生物検査、病院感染対策の基本が身につく。

ラムゼイ・ハント症候群。顔を気にして外出できない…精神的にも負担になる病気です。

手術をしたのにすりガラス越しのような風景。視力も徐々に落ちていきました。

日本人の4〜5人に1人が「不眠症」。「眠り」の最前線を取材した。

ほぼすべての町民が安定ヨウ素剤を飲んだ福島県三春町。勇気ある決断、その背景は。

原発から22キロ。それでも残った医師や看護師たちがいたのはなぜか。


朝日新聞購読のご案内
新聞購読のご案内事業・サービス紹介

アンケート・特典情報

朝日新聞デジタル 天文部