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おやじスカラー戸田便り

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2007-11-02 1X艇の船型特徴とラフコン時耐航性能について

oyajisculler2007-11-02

先週日曜日は、久々にラフコンの荒川を漕いだ。(下の写真は先週の荒川の状況)風と流れが喧嘩して発生した風浪だったが、波が結構立っている割にはリガーに波が当たったりして艇内に浸水することは殆どなかった。

f:id:oyajisculler:20071028155146j:image

Mould-20 Halle号は軽量艇:

今乗っているO口氏のHalle号はSykesのMould-20で、元々ラフコンに強いことは知っていたが、この艇で白波が立つようなラフコンで実際に漕いだのはこれが初めてだった。波が高いのでバシャバシャ水が入ってくるかと思ったが何故か殆ど入らない。T大にはおやじがHC時代に購入したMould-20の1X艇が別途ある。この艇の設計体重は70〜75kg程度に設定していたが、両艇を見比べるとHalle号はT大艇に比べると深さが1cm程浅く、設定体重が70kg以下の軽量選手向けの艇だという事が分かる。(実際、本艇を発注した当時のO口氏は体65kg程度しかなかったと思う)その艇に体重80kgのおやじが乗ったのでは、それ程乾舷が大きい訳がない。(おやじが乗った状態でどの程度の浮き具合か観察したことが無いので分からぬが。。。)

Mould-20の船型特徴:

下の図はSykes社1X艇のカタログから抜粋した同社の1X船型プロファイルの比較図。

f:id:oyajisculler:20071102150059j:image

上段のMould-19は先月まで自艇として乗っていた艇で物凄く細長い艇。これに対し最下段がMould-20。図を見ても良く分かるが船首と船尾が浅く船体中央部が深くなっている。要するにキールラインのキャンバーが大きく、船体の浮力がローイングスペース周りに集中していることが良く分かる。戸田でよく見かけるSykes艇は中段のMould-26で、丁度19と20の中間的な船型となっている。

絵で見ても分かり難いかもしれないので、写真で見比べると以下の通り。上の写真は1X艇として一般的な船型のFilippi艇。これに対し下の写真はmould-20の写真。上に書いたmould-20の船型特徴が良く分かると思う。

一般的な船型:f:id:oyajisculler:20070713181152j:image

Mould-20:f:id:oyajisculler:20071102214243j:image

何故Mould-20はラフコン時に強いのか?:

先週、ラフコンの中で漕ぎながら気付いたが、この艇は船体中央部に浮力が集中しているので船体が波の上に乗っていく感じがあった。通常ならガンネルを乗り越えて浸水してくる様な大きな波でも、船体中央部の浮力が大きいのでその波に乗り上がってしまう様だ。もう少し事象を細かく述べると、波が来たときに先ず舳先が浮き上がって波に乗り上げ、その波が船体中央部に来た時には、そのまま乗りあがる格好になるという事。これは、船首船尾が細くピッチングしやすい船型特徴が、逆にラフコン時の耐航性能を良くしている模様。

という事で、Mould-20なら相当波が高くなっても漕げそうだ。エイトでラフコンの中を漕ぐのも面白いが、耐航性能の良い1X艇でラフウォーターの中を漕ぐのも楽しそうだ。(ウェイクの曳き波はゴメンだが。。。)既に発注済みの新艇が届くのは12月中旬とのこと。待ち遠しい。

以上

児玉 芳雄児玉 芳雄 2007/11/12 23:27  法政大学ボート部50周年記念パーティでお会いしました。そろそろマイスカルを買って富田浜漕艇場及び一ツ瀬川で漕ぎたいと思っていましたので参考になりました。 57歳オヤジスカラー願望者

おやじ本人おやじ本人 2007/11/12 23:40 児玉さん、コメント有難うございます。この1X艇の船型に関するログは、ラフコン時の耐航性能に絞り込んで書いています。そちらの富田浜漕艇場のコンデョションを知らないのですが、波が立ちやすい水域であれば耐航性能は重要ですね。波を拾わないという意味では、通常の3脚リガーより、ウィングリガーの方が良いと思います。センターステーが無いので、レール幅も大きく取れるし、担ぎやすいし、言う事無しです。私のメールアドレスは以下の通りです、何かあればメール下さい。
yuji_ujiie@yahoo.co.jp

おやじスカラー願望おやじスカラー願望 2007/11/13 22:52 富田浜漕艇場は、一ツ瀬川河口の入り江のどん詰まり付近約1000mを使用しています。岸は遠浅なので波は反射せず干渉波はなく漕ぎやすい。平成17年1月戸田で公認コーチ講習受講中に寒波で戸田コースが結氷していましたが、宮崎は温暖、黒潮が入り江に入ってくるために水温も比較的高く結氷して漕げなくなることはありません。県の艇庫は狭くエイトは格納できないのが残念です。ウィングリガーの強度はどんなものでしょうか。現在は分解して気軽に普通乗用車に載せられるスカルを検討中です。

おやじスカラー願望おやじスカラー願望 2007/11/13 22:55 平成17年を平成18年に訂正します。

おやじ本人おやじ本人 2007/11/13 23:15 成る程、富田浜漕艇場は冬場の乗艇には最高の場所の様ですね。ウィングリガーの強度ですが経年劣化でヒビが入ったと言う話は今のところ聞いたことがありません。スカル程度の負荷なら壊れる心配は無いと思われます。但し、塩分の混じった水域で漕ぐ場合は使用後に良く水洗いする必要がありそうです。
分割艇を検討されているとの事ですが、分割艇は艇重量が2kg程重くなる欠点があります。漕ぐことを楽しむ事が目的であればこれは問題となりませんが、レースに出漕することも目的とするのであれば分割艇はあまりお奨め出来ません。分割艇をお持ちの方が、やはり1本モノが欲しいということを時折耳にします。

おやじスカラー願望おやじスカラー願望 2007/11/13 23:23 そうでしょうね。おやじのくせにレースに出ることを考えているものだから踏ん切れないでいるところです。

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プロフィール

oyajisculler

oyajisculler はてなダイアリープラス利用中

14年間のコーチ経験を経て、漕手に復帰した「おやじスカラー」

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