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LBRC中年クルーは年間を通して、毎週末、荒川でエイト乗艇をしている。 H16年より活動を開始し、現在9年目に入った。その活動の中心である50歳代のVirtuクルーはS54年〜S57年の全日本エイト四連覇世代を中心メンバーとしたクルーで、全日本マスターズエイトでも現在四連覇中。
さて、ここでLBRCエイトのW.Upメニューを紹介したい。H16年の活動初期は、S50年代の大学生時代に行っていたW.Upメニューに準じて実施していた。しかし、週1回乗艇という頻度でしか乗艇していないため、また、毎週メンバーが入れ替わるため、なかなかバランスが安定せず苦労していた。
こんな中、2008年9月、欧州のローイングクラブで一般的に行われている両舷によるノーフェザーフィニッシュワークを試験的に導入してみた。はじめはバランスがバタバタで、惨憺たる状況だったが、欧州では中年からボートを始めた素人のオジチャン、オバチャンもやっているという事で、根気良く継続してみた。その結果、それまでなかなか安定しなかったフィニッシュの押し切りやリリースのタイミング、及びフォワードでのバランスコントロールが出来る様になってきた。 この練習により乗艇の質が1ランク上がることを実感した。
LBRC中年クルーは、毎週土曜日の午前に秋が瀬M字往復の22kmを漕いでいる。皆さん週末の家族サービスや、午後に仕事が入っていたりして、水上で費やせる時間は2時間程度に留めたい。(8時30分集合の場合、出艇前準備他30分+乗艇2時間+納艇後後片付け他30分で、11時30分解散のイメージ)
この様な条件の中、W.Upメニューは過不足無く、効率よく行う必要がある。この4年ほど継続し、概ね効果を挙げている我々のW.Upメニューをここで紹介する。
<LBRC中年エイトクルーの荒川出艇時のW.Upメニュー>
1. 上流に向けて岸蹴り。
2. フォアワークによる分漕:整調フォア→ミドルフォア→バウフォア→両端フォア(各10本程度)。ここでワークハイト等リギングに問題ないかどうかを大まかに確認する。
3. 両舷でのノーフェザーフィニッシュワーク:
腕漕ぎの参考映像(英国LM2Xクルー)
4. 両舷でのノーフェザーキャッチワーク:
キャッチワークの参考映像(英国LM2Xクルー)
5. ライトパドル500m程度:
前述のノーフェザーテクニカルドリル後に、フェザー付きにてSR18程度の低レートでライトパドルを500m程度漕ぎ、スムーズな艇の加速を確認する。
6. パドル10本 x 2セット:
ランニングスタートの加速3本(SR36前後?)の後、パドル短漕10本(SR30程度)を2セット行う。(静止スタート練習に向けたW.Up)
7. 静止スタート練習:
W.Upの最後に静止スタート練習を行う。 静止スタート練習を行う狙いは、W.Upのみならず、ATP-CP系無酸素パワー(出力持続時間7秒〜10秒程度)を使った最大出力発揮のトレーニングも兼ねる。 競技経験の乏しい漕手は、レースシーズンの短期間トレーニングだけではATP-CP系最大出力を十分に発揮する事が難しい。そこで、静止スタート練習をW.Upに取り入れて年間を通して繰り返しトレーニングし、最大出力発揮能力の養成を行う。
(注)静止スタートは、ボート競技のテクニックでも最も高度な技量を要求されるものであり、初級者が上手く実施するのは難しい。 未熟なクルーはミスオールしたり、バタバタバランスを崩したりする。しかしながら最大出力・最高速度発揮を目的としたトレーニングであり、ミスを承知で全力・全速力で漕ぐ必要がある。ミスを避けるために力を抜いたり動作(フォワード)の速度を落としたりするのは、トレーニングの主旨からして本末転倒である。(陸上の短距離走のスタートダッシュ練習は、常に全力で行うのと同じ事)
以下、具体的な実施要領。
以上が、定番のW.Upメニュー。このW.Upを終えた後に本番のトレーニングに入る。
以上