ブログトップ 記事一覧 ログイン 無料ブログ開設

おやじスカラー戸田便り

<< 2005/11 >>
1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30
  
 | 

2005-11-27 ローイングサイクルのイメージ

oyajisculler2005-11-27

昨日、若手4名とエイトを漕いだ。若手の一人がフォワード終盤で「キャッチ前にリラックス!」と元気良く声を掛けていた。しかし、おやじのキャッチ前のイメージと異なり、アレ?と言う感じがした。因みに、彼は極最近までT大の現役漕手として漕いでいた。今度の2000mレースは、おやじが整調を漕ぐので、おやじのローイングイメージを理解して貰うという意味で、おやじの考えを纏めたい。

ローイングを言葉で表すと:

26年前におやじがT大ボート部新人の時に、ローイングの要点として教わった言葉は次の通り:

  1. フォワード後半にストレッチャーにギャザーしろ!(ストレッチャーに体重を載せろ!)
  2. 脚でキャッチしろ!
  3. ブレードを叩き込むな!柔らかくキャッチしろ!
  4. ブレードを一枚入れてからドライブしろ!(キャッチで蹴り戻すな!)
  5. ブレードが入ったら、オールが折れる程、強くドライブしろ!
  6. フィニッシュまでブレード一枚平らに引け!
  7. フィニッシュを浅くするな!
  8. 最後までブレードに体重を載せ続けろ!
  9. ストローク中に、脚→腰→腕を澱みなく連携させてスムーズに押せ!
  10. フィニッシュしたら、素早くHands Awayしろ!
  11. フォワード中は、積極的にリラックスして休め!
  12. ハンドルに引かれる様にしてスムーズにフォワードしろ!
  13. キャッチ前に突っ込むな!
  14. キャッチ前にブレードを水面ギリギリの高さに下げろ!

以上、艇やオールの構造が変わっても、ローイングの要点は不変である。更におやじが付け加えるとすれば:

  1. Hands Awayから上体前傾に到る上体セットをスライドを出す前に行う。
  2. 上体がセットされたら、スライドは等速でスムーズに出す。
  3. 正確、且つ、確りしたキャッチを実現する為にFWD終盤で、確りキャッチの準備をする。
  4. キャッチ時の無駄な艇のピッチング運動を最小限に止めるため、FWDの終盤は徐々に体重をストレッチャーに載せる。(結果として、スライドは減速する)
  5. FWD終盤で、次の力強いストロークをイメージして、キャッチに向けて集中する。(キャッチはFWD終盤に、既に始まっている)
  6. フィニッシュの引き切り→ブレード離水→フェザーターン→Hands Away→Bodyリカバリーを1モーションで素早くスムーズに行う。

ストレッチャーボードへの荷重について:

上記の金言を乗艇中に実践するとして、フィードバックが無いと中々改善が難しい。おやじの考えでは、ローイングのフィードバックが得やすいのは、足の裏だと思う。足の裏の感覚、即ち、ストレッチャーへの荷重である。ブレードに体重を載せて強く押すた時には、足でストレッチャーを押しているという事である。Gather on the Stretcherや、脚でキャッチしろ、という言葉は、正にそういう事をイメージしたモノである。

ストレッチャー荷重とローイングサイクルのイメージ図:

おやじの頭の中にあるローイングサイクルのイメージを図化にすると下図の様になる。図中に解説も付記した。

f:id:oyajisculler:20051127233914j:image

キャッチ前にリラックス??に対するおやじの考え:

この1、2年、T大クルーを見ているとリズムが良くない。フォワードでリラックスできていない。色々な所に問題があるのだろうが、ローイングサイクル、特にフォワードのイメージに問題があるのかも知れない。おやじの経験では、エイトでリズム良く漕いだ時は、FWD中盤のスライド中にリラックスしている。しかし、技術的に難しく、且つ、重要である「キャッチ」の直前に「リラックス」するイメージは無い。リラックスというより、正確で有効なキャッチができる様に、スムーズな動きの中で背中と腕に張りを作り、正確なキャッチ動作をイメージして集中する、というのが正解ではなかろうか?短い言葉で言えば、「キャッチ前、集中!」ということかな?

以上

若手OB若手OB 2005/11/28 10:06 「キャッチ前リラックス!」と元気よく叫んでいた若手OB(25歳男)です。おやじスカラーさんが指摘されている通り、キャッチしてからすぐに足の力が伝わるように、上半身に張りを作っておかなければいけませんが、自分の中では、肩に力を入れずに前に思いっきり伸びるという点で、「リラックス!」と叫んでいた次第です。
現在T大のコーチをさせて頂いており、おやじスカラーさんの基本に忠実なローイングを現役にも浸透させていきたいと思っていますので、これからもご指導よろしくお願いいたします。
次の練習からは、<font color=”red”>「キャッチ前集中〜!」</font>と叫びますのでよろしくお願いします。

若手OB若手OB 2005/11/28 10:07 フォントが赤くなりませんでした…。

おやじ本人おやじ本人 2005/11/28 10:35 若手OB(M君)、素早いリアクション、有難う。今後も気付いたことを艇上で言うだけでなく、このブログにも書き込んで行く予定です。表現が少し厳しい感じになることもありますが、少し我慢して下さい。
でも、上手く漕げる様になれば、ボートって爽快なスポーツですよ。
以上

おやじ本人おやじ本人 2005/11/28 10:52 そうだ思い出した、おやじが現役の頃は、「キャッチ狙って!」とコールしていました。
当時は、エントリー直前のブレード下端が水面から5cm程の高さで、非常に高い精度でブレードをコントロールしていました。

熟年OB熟年OB 2005/11/28 23:50 おやじ氏が言うキャッチ前ブレード高さのコントロールの重要性には全く同感です。若手OBの君には艇搭載型のCCDカメラを作ってもらいましたね。あの意図は、選手にキャッチ前のブレード高さを意識してもらうことです。また撮影しておくれ。

若手OB若手OB 2005/11/30 11:45 返事が遅れました。
熟年OB様。承知いたしました。ポンドにエイトを出すときは、またCCDを搭載してブレードの高さを確認してみようと思います。また、来年の3月に自分が卒業する前に、マネージャーなどに設置の仕方などを教えておいて、継続的に利用できるようにしておきます。

 | 
プロフィール

oyajisculler

oyajisculler はてなダイアリープラス利用中

14年間のコーチ経験を経て、漕手に復帰した「おやじスカラー」

<お願い> このWebLogには、漕法及び漕艇用具の考察をする上で、理解しやすい様に写真等を掲載しています。この中にはFISAのHP等からダウンロードしたFISA関係者の個人が著作権を有するものがありますので、他に転用したりしない様にお願いします。
Google