小惑星探査機「はやぶさ」は、大きさがたった500mくらいしかない小惑星イトカワに到達し、その不思議な世界を私たちに伝えてくれました。「はやぶさ」によって、地球に接近するような微小小惑星の姿を、私たちは始めて見ることができたのです。
「はやぶさ2」は、「はやぶさ」と同様に、小惑星からの物質を地球に持ち帰るサンプルリターン・ミッションです。ただし、対象の小惑星が異なります。「はやぶさ」が探査したイトカワはS型と呼ばれるタイプに分類されるもので、岩石質の小惑星でした。「はやぶさ2」が目指すのはC型と呼ばれる小惑星です。C型も岩石質ですが、有機物や水をより多く含んだものと考えられています。太陽系空間にある有機物や水がどのようなものなのか、そして地球上の生命や海の水との関係はどうなっているのか、非常に面白いテーマに挑戦します。また、技術的には「はやぶさ」で挑戦した技術をより確実なものに仕上げていくとともに、新たな技術にも挑戦します。
<探査対象天体>
「はやぶさ2」の目的地として現在候補となっている天体は、1999 JU3という仮符号が付けられた小惑星です。まだ名前は付けられていません。この小惑星から反射されてくる太陽の光のスペクトルを調べてみると、C型の特徴があることが分かります。まさに、「はやぶさ2」の探査に適した小惑星なのです。
小惑星1999 JU3は、イトカワと似た軌道を持つ小惑星で、地球軌道に接近する軌道にあります。これまでの観測によると、大きさは差し渡し920m程度、比較的、球形に近い形をした小惑星です。その自転周期は約7.6時間です。表面のアルベド(反射率)は小さくて0.06くらいと推定されています。
「はやぶさ2」ホームページ
<ミッション>
「はやぶさ2」は、「はやぶさ」と同じように、イオンエンジンを使って、目的の小惑星まで飛行していきます。「はやぶさ2」の機体はほとんど「はやぶさ」と同じですが、「はやぶさ」で問題があった点は改良し、「はやぶさ」以降に開発された新しい技術は積極的に導入します。また、C型の小惑星に合わせた観測や物質採取を行います。打上は2014年を予定しています。小惑星に到着するのは2018年半ばで、1年半ほど小惑星に滞在し、2019年末に小惑星から出発、そして2020年末に地球帰還の予定です。
<新しい挑戦>
「はやぶさ2」では、「はやぶさ」には無かったものとして、衝突装置というものの搭載を検討しています。衝突装置は1999 JU3の上空で切り離され、探査機本体が小惑星の陰に隠れた後、上空で爆発します。すると2kg程度の衝突体が小惑星表面にぶつかり、直径が数メートルのクレーターを作るのです。その後、そのクレーターの内部の物質の採取も試みます。つまり、表面の物質に加えて、地下の物質の採取も行うのです。このことで、より変質していない物質の採取に挑戦します。
はやぶさ2についての情報
「はやぶさ2」のホームページ