未曽有の大災害となった東日本大震災。被災地は、さまざまな課題を抱えながらも、復興への一歩を歩み出そうとしています。
震災の瞬間、人々は何を考えどう行動したのか、それを克明に語る証言の数々。今、被災地の人たちはどのような困難に直面し、何が必要なのか。苦しい中で復興をめざす人々をサポートしようと東北に赴く研究者たち。日本を愛し、被災地を励まし、手を差しのべようとする海外の著名人たち。こうした多角的なアングルで、震災そして復興への道のりをお伝えします。
福島県三春町
~ヨウ素剤・決断に至る4日間~
2012年9月30日(日)
午前10時05分~10時53分
東京電力福島第一原発から西に50kmに位置する福島県三春町。原子力災害とは無縁だったこの町で、震災4日後の3月15日、安定ヨウ素剤が住民に配られ服用が促された。この薬は放射性ヨウ素から体を守る効果を持つ重要な薬であったが、服用には国もしくは県の指示が必要とされていた。情報が錯そうする中、三春町の職員たちは独自に調査を行い、独自の判断で服用の指示を決意する。その葛藤から決断にいたる4日間の証言を伝える。