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113番元素、発見確定=「ジャポニウム」周期表に?―アジア初、理研が3回合成

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 理化学研究所は26日、加速器実験で113番目の元素の合成に3回成功し、新元素の発見が確定したと発表した。113番元素はロシアと米国の共同研究チームも発見したと主張し、国際学会がどちらに命名権を認めるか審議している。日本に認められればアジア初で、「ジャポニウム」が有力候補。論文は日本物理学会の英文誌電子版に掲載された。

 113番元素は、周期表ではホウ素やアルミニウムなどと同じ13族に位置付けられる。理研の森田浩介准主任研究員(55)らは2003年9月、亜鉛(原子番号30)の粒子を光速の1割まで加速し、ビスマス(同83)の標的に衝突させ、両元素の原子核が完全に融合した113番元素を合成する実験を始めた。

 04年7月と05年4月に1個ずつ、合成に成功。しかし、両方ともヘリウム原子核を放出するアルファ崩壊を4回繰り返してドブニウム(同105)になった後、二つの原子核に自発核分裂するパターンだったことなどから、国際純正・応用化学連合と国際純粋・応用物理連合の合同作業部会は発見と認めなかった。

 今年8月12日に合成した3個目は、ドブニウムまで崩壊後、さらにローレンシウム(同103)、メンデレビウム(同101)まで2回崩壊する別パターンだったため、発見は科学的に揺るぎないものとなった。 

[時事通信社]

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