浦和・ポポ　劇的Ｖ弾

　浦和がＦＷポポの「サヨナラ弾」で優勝戦線に踏みとどまった。

　１−１で迎えた後半４８分、相手ＦＫをキャッチしたＧＫ加藤が約５０メートルの距離を遠投すると、ＭＦ矢島が苦手なヘディングで競り勝って球はゴール前にこぼれた。カバーに入った柏ＭＦ栗沢が右足でクリアしようとした瞬間、「信じて追いかけた」という驚速のポポがグイッと伸ばした右足つま先でプッシュ。歓喜を乗せた球は無人のゴールへと転がり、引き分け寸前に劇的勝利をもぎ取った。

　前戦のＧ大阪で５失点大敗。首位の広島が独走モードに突入する中、Ｖ戦線からの脱落を救うポポの劇弾に、槙野は「泣きそうになるくらいうれしかった」。残り７戦、殊勲のポポは「すべて決勝のつもりで戦う」と頂点だけを見据えていた。