子供たちの「遺書」名古屋市高2女子飛び降り自殺「もうつかれたの。最後のわがままきいてね」

2012年09月16日(日) フライデー

フライデー経済の死角

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「いじめられている美桜子を見かねて、担任に何度も相談しましたが『分かりました』という生返事ばかりでいじめを放置され続けていました。1年の終業式の朝も嫌がらせを受け、美桜子は下校途中に泣きながら『我慢してきたけど、もう市邨だけは絶対嫌だ』と、私の携帯に電話をしてきました」

 '03年4月に岩倉市立岩倉中学に転校するが、授業を受けている最中に突然パニック状態に陥り「みんなが死ねって言ってる!」と叫ぶなど、異変が現れた。市邨中学時代のいじめの光景がフラッシュバックし、身体が動かなくなるなどの症状が美桜子さんを襲い始めたのだ。心療内科に通いPTSD(心的外傷後ストレス障害)と診断されて薬を常用するようになったが、症状は安定せず2学期からは不登校になった。'04年2月には、外国籍や帰国子女だけを受け入れている中高一貫校である南山国際中学校へ転校。しかし、その後も多重人格が現れる解離性同一性障害を発症し、自殺未遂を繰り返す。そしてついに美桜子さんは、辛い過去の記憶に耐えかねて、'06年8月に、16年という短い生涯を終えてしまったのである。

〈市ムラのやつなんかにはまけないゾ。◯◯◯◯(生徒名)、○○○○(生徒名)・・・・・・・・・・・・・最後に××××(教師名)!! おぼえとけ! お前なんかギタ×2にしてやる〉

 これは美桜子さんが中学2年の時に、テスト勉強のノートの表紙に書きつけた、いじめ加害者8人と担任への怒りの落書きだ。典子さんは娘の自殺後に、遺品を整理していてこのノートを見つけ、娘の自殺は市邨中学時代のいじめが原因と確信。娘の死の真相を究明しようとしたが、その道のりは決して平坦なものではなかったという。学校側の対応について、典子さんが怒りを露にして語る。

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