9月の朝雲ニュース

9/20日付

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出現した敵艦船を標定 1特団 ミサイル連隊も布陣

 洋上から接近してくる敵艦船を標定するため、海岸線の丘の上に配置された301観測中隊の地上レーダー装置(北海道・小平町で)

 【1特団=北千歳】1特科団は8月27日から9月12日まで、北部方面隊が実施した「総合戦闘力演習(後方地域)」と「職種協同訓練(情報・通信・対空戦闘)」に参加した。
 総合戦闘力演習は敵揚陸部隊の接近など国内のあらゆる事態に対処するため、1特団が装備する地対艦ミサイルなどで陸上から迎撃にあたる訓練を実施した。
 敵の空襲等に備えて部隊は広域に展開、第1、2地対艦ミサイル連隊は留萌演習場と駒ケ岳演習場、第3地対艦ミサイル連隊は鬼志別演習場、1特群は北海道大演習場、4特群と301観測中隊は矢臼別演習場などにそれぞれ陣地を開設、この間をネットワークで結び敵の接近に備えた。
 演習中は検閲などを通じ各部隊の練度向上を図るとともに、密接な通信環境を保ち、各部隊が常続的な状況把握、情報共有、命令下達、実行報告などの指揮幕僚活動に努めた。
 一方、職種協同訓練には301観測中隊レーダー標定小隊、団本部中隊、各連隊・群が参加。地上レーダー装置による洋上に現れた敵艦船の標定、指揮システムを活用した情報処理、対空警報・警告等の受信、サイバー攻撃対処などをそれぞれ演練した。
 通信面では団作戦室にシステムを構成し、各指揮官を結んだテレビ会議なども実施、その有用性なども確認した。