大津・中2自殺:いじめ防止「子どもにも役割」? 市議会が条例案「発見時に相談を」
毎日新聞 2012年09月14日 東京朝刊
大津市立中学校2年の男子生徒が自殺した問題を受けて、同市議会の主要会派は、いじめを発見した子どもに学校などへの相談を求めた「子どものいじめ防止条例」案をまとめた。12月議会に提案し、成立する見通しだ。市議会関係者によると、制定されれば、いじめ防止に関して「子どもの役割」を明記した初めての条例となる。
条例案は「子どもの役割」として、「いじめを発見した場合(疑いも含む)及び友達から相談を受けた場合は家族、学校に相談する」とした。子どもは小学生から高校生までと定義している。
また、学校の責務として「いじめを把握した場合には、速やかに組織的対応を講じなければならない」と定めた。保護者にも、いじめに気付いた時点で「速やかに市、学校、関係機関等に相談または通報しなければならない」としている。いずれも罰則規定などはない。
いじめの防止を目的にした条例では、岐阜県可児(かに)市が条例案をまとめ、市議会で審議中だ。いじめに気付いた市民に学校などへの通報を求めているが、子どもに直接、要請する内容にはなっていない。【千葉紀和】