韓国:今後も国際世論通じ日本に圧力 慰安婦、竹島問題
毎日新聞 2012年09月29日 19時47分(最終更新 09月29日 19時54分)
【ソウル西脇真一】韓国の金星煥(キム・ソンファン)外交通商相は28日、韓国政府として初めて国連総会の一般討論演説で旧日本軍による従軍慰安婦問題などについて提起し、日本の対応を批判した。特に慰安婦問題は「普遍的人権」問題として今後も国際世論を通じ日本に政策変更を促す考えとみられる。
米国の対話要請や「事態の沈静化が必要」(韓国政府関係者)との考えからいったん日本の出方を見守る構えだが、竹島(韓国名・独島)領有権問題の国際司法裁判所(ICJ)への単独提訴には強い懸念の声も漏れる。
金氏は演説で日本を念頭に「武力紛争下での女性に対する性暴力根絶」と「領土と主権に対する尊重」に言及。「歴史を直視し、過去の過ちを正そうとする勇気を見せなければならない」と訴えた。
これについて聯合ニュースは「責任が日本にあることを国際社会に明らかにするため、敏感な懸案を国連の舞台に引き込んだ」と分析。しかし、演説は直接的な言及は避けており、ある韓国政府関係者は「両国関係は重要で冷却化が必要。さまざまな点を考慮した結果だ」と話す。