たぶん数ヶ月前なら、彼が好きな釣りの
話をするのを、笑顔で聞いていられた

でも、彼のどうしようもない性癖を知ってから
なにかどうでもいいような気持ちになる

未来もないし、明日すらわからない

そんな気持ちにさせた彼が馬鹿なのだ

そのうち、彼のしっぽを捕まえる
今は泳がせているんだもん
私を甘くみたらだめだって教えたのに

彼の言うように、最近の私は
彼のことが好きでなくなってきたような
感じだという
それも当然だよね

その原因は何なのか、考えないのも
馬鹿だよね

でも、好きではないかもしれない
確かにね

思いやってあげることができない

彼の体も心配じゃない
自分さえよければいい

そう思うようになったのは
かれの自分勝手なおかげ

彼のおかげで、自分さえよければ
彼なんてどうでもいいと
思えるようになった
ありがたいことだわ

それに、ひとつとんでもないこと
してあげたんだ
それは、内緒だけど
私も悪いよねえーうふふ

でも、すべては彼の自業自得

人に何かをすれば、何倍で返されても
仕方ないってことよね

好きでもないなら、別れろって?
そうだね、もうすぐだと思うよ

私も危ない橋を渡っているんだもの

どんな危ない橋?

言い忘れたかもしれないけど
実はね、

あっ、やっぱりだめだ
今は言えない

私も確かに悪いかもしれないけど
それでも100人の人を目の前に
自分を正当化する話はできる
別に正しいとか思ってないけど

私はこうで、こうだからこうなりましたと
堂々といえることがある

まあ、開き直るともいうけど
でもちがう

悪いと思ってないことを説明できるという意味

それが悪いか悪くないかは聞いた人が決めること

人生でも、社会でもどれが正しくて正しくないかなんて
わからないほど、答えがあるものね
そのあいまいな答えの中で苦しんだり喜んだり
日々をすごして、それを人生と呼ぶのでしょうし

私は私自身の哲学に
恥じることなく、悪いこともいいこともできる

人にはなにかしでかす理由というものが
必ずあるのだから
理由なしに動くやつは、気ちがいと呼ぶのだから

そういう意味では、なんとなくでいつも動く彼は
頭おかしいのかも

説明できないという時点でだめだもの

この先、へんなことが待ち受けているかも
それは 
だめだ言えない

もったいぶるわけじゃないけど
特定されてしまうのが怖いのよ
誰に?うーーん、それも言えない

でも、読んでほしいのは
彼の元妻よ

あなたの亭主、どんな教育したの?
きちんとしておけば、いいものの
すき放題やらせるから、浮気されて
離婚までに至るのよ

浮気されるのは仕方ないとしても
離婚まで切り出されるのは、完全に
教育ミスですわ

彼に言わせると料理はできたというけれど
全然、そう思わない
だって、できてたら、
男は料理が上手な女とはわかれられないのよ
まして、嫁にまでしたのだから
別れるにはそれ相当の覚悟が必要だし
お金が必要だから

普通は別れないものなのよ

おととい、彼が作った料理をみて
愕然とした
煮物のこんにゃくを包丁で切っていた

もし元妻が絶対に煮物はねじり型に
するか、手でちぎっていたら
彼は包丁を使わないはずだもの

四角くきったこんにゃくは大変まずく
味はしみてないし、最悪でした

できるわけないでしょ?

自分も料理は好きじゃないけど
なんでも作れるし、レシピなんて
まるで無視するし目分量だけど

味にうるさい彼も納得してるからね

友達もよく食べにくるから
下手ではないのでしょうね

男も教育しないと、後の女が迷惑だわ

せめて、私はあとで彼の女になる人に、前の女は
どんな馬鹿?と思われないようにしなければ

新しい女に馬鹿にされるほどむかつくことは
ないもの

ほんとうに