2012年09月25日

Googleのタブレット「Nexus 7」は売れそうにない。少なくとも日本では

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Android4.1搭載のタブレットNexus 7が日本でも近々発売されるようです。2010年位発売されたスマートフォンのNexus Oneはまったく売れなかったのですが、今度はタブレットで再挑戦ということになります。
しかし厳しいそうです。価格が原因?いやNexus 7(8 GB)で、19,800円。しかも映画やアプリを売っているGooglePlayの2,000円分が無料になる特典つきなので安いのではないかと思います。機能や品質で?いや特に問題はないと思います。

しかし売れない理由は明白です。売る人、売る場所、売る企業がないからです。逆に言えば、消費者からすれば購入できるところがないからです。Googleはスマートフォンの失敗から、まだそれに気がついていないのでしょうか。あるいは販売提携先を見いだせないのでしょうか。

もしかすると、英国では電器店や携帯ショップでも売っているそうですから、シュミット会長がわざわざ来日するということは、販路を開くためなのかもしれません。今売り物が欲しい企業といえばNTTドコモぐらいかもしれません。

確実なのは、AndroidMarketから名前を変えたGooglePlayで通信販売で売られます。まだ購入はできませんが、もう日本語のページができあがっています。

しかし、GooglePlayは、アプリを売る実績がようやくついてきたとはいえ、まだまだ販売力は弱く、アップルのAppStoreと比べるとかなり見劣りがします。
asymcoのツイートでは、2012年1月末までのアプリ開発者への支払額はアップルが40億ドルでGoogleが3億2000万ドルだとされているのでかなりまだ差があります。

まして、アンドロイドのスマートフォンにアプリやゲーム、あるいは音楽を買ってダウンロードするのと、そこでいくら安いとはいえ1万9800円するタブレットを購入するのとでは、ハードルがまったく違います。言ってみれば気に入ればその場で気楽に買う最寄品と、比較検討しながら買う買回り品を買う違いがあるのではないでしょうか。

それでも購入するのは、ごく一部の好奇心の旺盛な革新的な人や専門家などに限られるでしょうが、そういった人たちと、ほんとうに普及に火をつける一般の人の間には深い溝(キャズム)があり、それを超える必要があります。

Googleにはそういったマーケティングを考えたり、マーケティング・アイデアを実行する能力があるとはちょっと考えにくいところです。またそこがアップルとの大きな違いだと思います。ほんとうに売りたければ、ハードを売る能力のある流通を見つけ出せるかどうかにもかかっています。

そういえば楽天の書籍リーダーKoboTouchは自社の通販だけでなく、他の販路も開いたものの、肝心の書籍が目標どおりには集まらず苦戦中のようです。GoogleのNexus 7は、コンテンツは揃っているけれどハードを売る力がない、楽天Koboはハードがあってもコンテンツが揃わないから売れない、どちらも手が揃っていません。
楽天三木谷 「kobo用日本語電子書籍 8月末で6万冊、やりましょう」 → 楽天社員の絶望を御覧ください。 : 

ハードとコンテンツの両方を売る力を備えることは決して簡単ではないということですが、それを超えない限り市場での存在感をつくることはできないので、この種のビジネスはハードルが高いですね。そのハードルを超えるサプライズを期待したいところです。

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