大名古屋ビルヂング:「ヂ」の文字、半世紀…30日に閉館
毎日新聞 2012年09月29日 10時41分(最終更新 09月29日 12時06分)
名古屋駅前のランドマークとして半世紀の歴史を歩んだ「大名古屋ビルヂング」(名古屋市中村区)が、老朽化のため30日に閉館する。高度経済成長とともに時を刻み、時代がかった名称を掲げた屋上の看板は多くの市民や観光客に親しまれてきた。15年秋に高層ビルに生まれ変わる予定だが、市民らから「名称を残してほしい」との声が寄せられている。
◇市民ら惜しむ声
ビルは三菱地所の所有で、1960年に着工、62年から65年にかけて順次開館した。59年9月の伊勢湾台風で被災した東海地方を視察した三菱地所の渡辺武次郎社長が「名古屋のためにやるべきことがあるとすれば、これだという感にうたれた」と決意したという。高さ41メートル、地上12階の建物は当時は中部最大で、1階の大理石の内装など高級感も話題になった。