移籍問題が決着し心機一転、新潟戦に臨むグランパスのFWケネディ=愛知県豊田市のトヨタスポーツセンターで
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名古屋グランパスのFWジョシュア・ケネディ(30)が残留祝いのゴールを決める。UAE・アルアインからのオファーで一時は退団危機だったが、クラブ間で条件面が折り合わず残留。28日の練習後、「名古屋に残ることができてよかった」と心境を明かした。29日の新潟戦(東北電ス)ではスタメン出場する見通しで、相性抜群の新潟相手に大暴れする。
気持ちはすでに切り替わっている。アルアインからオファーが届いた直後の25日には「質問はやめてくれ」と敏感な反応を示していたケネディ。騒動が一段落した28日の練習では、チームメートとふざけ合うなど、いつもの笑顔が戻っていた。
「名古屋に残ることができてよかった。妻も喜んでいるよ」とケネディは語った。妻のジェシンタさんは日本での暮らしがお気に入り。3人の子どもが幼いという事情もある。生活環境に恵まれている名古屋残留はケネディの希望でもあったようだ。
2年連続得点王の残留にひと安心したのはチームも同様。ストイコビッチ監督は「この時期に出ていくのはクラブのイメージにとってもよくない。残ってほしいという強い希望があった」と残留を歓迎。「彼はもっともっとできる選手だ」と今季5得点のエースの奮起に期待した。
ケネディが再出発を図るには新潟は格好の相手だ。最近の4試合では4得点。3月25日にホーム・瑞穂陸上競技場で行われた一戦でも得意のヘディングでゴールを決めている。ケネディは「コンディション自体は上向き。得点にからみたい」と意欲満々だ。
去就に揺れたエースが、雨降って地固まるとばかりに爆発するか。 (木村尚公)
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