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原町火力、今冬試運転 供給力増加へ

 東北電力は28日、津波被害で運転停止が続く原町火力発電所1、2号機(福島県南相馬市、出力各100万キロワット)について、本年度内としていた試運転の開始時期を、今冬中に前倒しすると発表した。冬場の電力需給見通しは「精査中」としているが、供給余力は今夏より高まる可能性がある。
 開始時期は2号機が11月下旬、1号機が12月下旬の見込み。試運転の期間は1、2号機とも約4カ月間。期間中にどれだけの出力で運転できるかは未定という。
 フル稼働できる営業運転の開始時期は2号機が来年3月末、1号機は同4月末となる。
 原町火力は津波でタービン建屋が浸水したほか、燃料の石炭を陸揚げする揚炭機が倒壊するなど被害が甚大だった。東北電は当初、来年夏までの運転再開を計画。今春、本年度内の再開に目標を見直し、さらに工期短縮に努め、前倒しが可能になった。
 東北電管内では今冬の供給力アップが見込まれる一方、北海道電力管内では昨冬稼働していた泊原発(泊村)が5月に定期検査のため運転停止し、需給逼迫(ひっぱく)が懸念されている。東北電は「余力があれば支援したい」と北海道電に電力融通を行う可能性を示している。


2012年09月29日土曜日


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