2012年
9月28日(金)

三次で“霧の海”
秋も深まり朝夕は肌寒く感じられる三次地方では、夜明けとともに現れる『霧の海』が、美しい光景を見せています。三次市上田町の標高620mの岡田山山頂付近では、けさの気温が12℃と肌寒さすら感じられ、江の川の支流から立ち込める霧が眼下に広がる田んぼや集落を包み込んでいます。午前6時、東の空に太陽が昇り始めると、モノクロの光景は次第に茜色に変わり、霧の波が黄金色に輝き出します。遠くの山々はまるで『霧の海』に浮かぶ島や岬にも見え、霧は静かに寄せる波となって、まるで瀬戸内のような風情を見せます。耳を澄ますと、周りの音は虫の声から鳥のさえずりへと変わり、海の底からは人々の暮しのざわめきが伝わってきます。『霧の海』は、これから寒さが増すと共に美しくなり、霧の濃い日ほど、さわやかな秋空が広がるということです。
戻る

Copyright
(c) 2012 TSS