大臣からみなさまへのお手紙

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みなさまへのお手紙E

復興に向けて、
ぜひ東北を旅行してください。
食べてください。
楽しんでください。

食べ物がおいしい季節になりました。新米も次々に出荷されています。
我が家では、お米は福島県産のものを食べています。とてもおいしく、家族にも好評です。福島県の果物も我が家の定番です。夏が旬の桃も素晴らしかったですが、これからはナシ、リンゴなどが旬になります。とても楽しみにしております。
福島県の農産物というと、その安全性について疑問を持たれる方がいらっしゃるかもしれません。しかし、たとえば先月末から出荷され始めた新米は、一袋ずつ全袋、検査を行っています。福島県では食品の安全検査を徹底していますので、安心して召し上がっていただけます。

被災地の復興への道のりは長く険しいものになります。
みなさまにも、ボランティアや義援金など、様々なかたちで貴重なご協力をいただいておりますが、今後も息の長いご支援が必要です。日々、少しずつ、気軽に身近にできるご支援が不可欠なのです。
そのためにも、まず、福島県をはじめ、岩手県、宮城県など東北の農産物・海産物を日々の生活で食べていただきたいとお願いしたいと思います。その積み重ねが被災地の方々の非常に大きな力になると思っております。被災地の貴重な収入源になる、というだけではありません。日々、被災地の食材を食べていただくことは、被災地のことを忘れないことにもつながります。ぜひ食べて、ご家族で東北のことを話し合ってください。忘れないこと、風化させないこと。暮らしの中でのそういう繰り返しが、復興への大きな力になります。

食べ物だけではありません。
これからの季節、東北は一年でもっとも美しい季節を迎えます。私は、桜の季節も好きですが、温泉マニアということもあり、紅葉を眺めながらちょっと肌寒い露天風呂に浸かるのを楽しみにいたしております。温泉がたくさんある東北は、これからそんな旅行に最適の場所になります。
みなさまにも、ぜひ東北の地を訪れていただきたいと思います。旅行は、東北の観光業を潤すだけでなく、なによりも被災地の方々と被災地以外の方々の心を結ぶ貴重な機会になります。訪れた場所でのちょっとしたふれあいが関心となり、友情・愛情となり、絆となっていきます。
もともと東北は、美しく多様性に富んだ自然を持っています。温泉、スキー場や海水浴場、数多くの史跡、そしておいしい食べ物など、豊かな観光資源に恵まれたお土地柄です。今年の夏は、岩手県宮古市の浄土ヶ浜、宮城県気仙沼市の気仙沼大島で海水浴場が再開され、久しぶりに子供たちの歓声があふれました。
ぜひ東北に旅行にいらしてください。環境省は、みなさまがよりお楽しみになれるよう、青森県、岩手県、宮城県において、沿岸部の自然公園を再編した「三陸復興国立公園」を創設する予定です。そして福島県相馬市の松川浦を南の玄関口とする東北海岸トレイルの設定とあわせて、エコツーリズムの振興に向けた取り組みも進めてまいります。

私たち環境省は、みなさまのご協力を仰ぎつつ、
これからも復興に全力で取り組んでまいります。
ご提案・ご意見をぜひお寄せください。
みなさまのご協力がなければ復興は進みません。
ぜひともよろしくお願いいたします。

平成 二十四年 九月 二十八日

環境大臣 細野豪志

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