中国政府、信用取引の試行プログラムを拡大へ 証券会社に資金と株式のまた貸し認める
[上海 27日 ロイター] 中国政府は、証券の信用取引をめぐる試行プログラムを拡大する方向で準備を進めている。証券会社が資金と株式を借り入れ、それを信用取引を行う顧客にまた貸しすることを認める。中国証券報が27日伝えた。
同紙によると、上海と深センの両証券取引所は、関連ビジネスを立ち上げ、適切な時期を自ら選択し、まずは試行事業として同ビジネスを開始することを認めるとの通知を中国証券監督管理委員会(CSRC)から受け取った。
両取引所は2010年、自らが保有する株式を担保に資金を借りて行う信用取引を証券会社や投資家に認め、中国で初となる証券の信用取引を開始した。
両取引所が示したルールによると、新たな改革では、証券会社は銀行やファンド、保険会社から資金や株式を借り入れ、それを自社の顧客の信用取引向けにまた貸しすることが可能になる。
27日付の上海証券報によると、現行の試行プラグラムに参加している証券会社11社が既に参入事業者に選ばれたという。
同紙によると、各証券会社はまず、新たな事業向けに資金を借り入れることから始め、新規事業に慣れた頃に株式の借り入れに事業を拡大することになるとしている。
選ばれた証券会社名は国営メディアに記載されていないが、地元メディアは先に、中国の2大証券である中信証券(CITICS)(600030.SS: 株価, 企業情報, レポート)(6030.HK: 株価, 企業情報, レポート)と海通証券(600837.SS: 株価, 企業情報, レポート)(6837.HK: 株価, 企業情報, レポート)が含まれていると報じている。
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