神奈川県横須賀市で起きた京急電鉄の脱線事故で、二十六日朝も三百人態勢で復旧作業を続けている。だが、トンネル内で脱線した三車両を引き出すのに手間取っており、同日中の復旧は難しい状況になっている。
現場では、車両と線路の間に防護柵などがはさまっているため、ジャッキで車両を持ち上げて引き出そうとしている。県警捜査一課と田浦署の捜査員六人も実況見分のために現場へ赴き、車両や線路の損傷状態を確認している。京急電鉄は当初、二十六日の始発電車から、運転を見合わせている金沢八景−逸見駅間の再開を目指していた。だが、事故の衝撃で三両目の台車が車体から外れていたため作業が難航。
二十五日深夜に「二十六日昼ごろを予定」と修正。さらに二十六日午前の段階でも三車両のうち三両目の一車両しか運び出せず、土砂崩れのあった斜面の防護柵も補修されていないため「復旧見込みは未定」と再変更した。
国土交通省で記者会見した同社の森明裕事業計画推進部長は「二十六日中の再開は困難。二十七日始発に間に合わせたいが、めどが立たない」と話した。
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