自民党の福田康夫元首相(76)は26日、群馬県高崎市内で開かれた自身の後援会会合で、「若い世代へバトンタッチをしたい」と次期衆院選に出馬せず、今期限りでの政界引退を伝えた。
福田氏は、父である赳夫首相の秘書官を経て1990年、衆院旧群馬3区から出馬、初当選。2000年10月に第2次森内閣で官房長官として初入閣し、01年4月に発足した小泉内閣で再任された。04年5月に年金保険料未納の責任を取り辞任したが、長官在任1289日は歴代1位。
安倍晋三氏の退陣表明を受けた07年9月の党総裁選で第22代総裁に選出され、第91代首相に選出された。消費者重視を掲げ、消費者庁設置に道筋をつけた。一方で、「ねじれ」国会への対応に苦しみ、07年11月には小沢一郎民主党代表(当時)と「大連立」で合意したが、同氏が党内の了承を得られず、頓挫した。08年9月に在任1年で退陣した。
[時事通信社]