※ 日本の記者団のインタビューに応じるア キノ大統領(11月 9日)
9日、フ ィリピンのアキノ大統領が日本のメディアの取材に応じ、戦時性奴隷(慰安婦)問題についても回答した。
その内容を、Aquino
to seek 'compromise' on WWII sex
slaves(ア キノ大統領、第二次大戦の性奴隷について「妥協案」探る方向へ)というタイトルで英文記事を配信したのが共同通信で、この共同の記事を掲載したのは、調べた限りジャパン・タイムズ、The
Mainichi Online(毎日新聞の英字版)、ジャパン・トゥデイ、いずれも英字メディアの三社だけであった(共同通信は「性奴隷」がお好き
)。なお、ア
キノ大統領がいう妥協案を探るというのは、日本政府との折衝ではなく、内政問題として解決策を探るという意味であるようだ。
それでは、この問題、日本語のメディアではニュースになったのだろうか?
NHKは記者会見自体はニュースにしたが、取り上げたのは日本兵の遺骨問題だけで、慰安婦については触れていない。タイトルも「比政府
日本兵遺骨の実態調査へ」というものであった。ネットで確認できる限り、読売はDaily
Yomiuri(英字)を含め記者会見についての記事なし。朝日&Asahi.com(英字)も、産経も記事にしていない。
毎日新聞の日本語版もNHK同様「遺骨問題」しか取り上げていない。なにより、自分はこれまで慰安婦を性奴隷とした共同通信の日本語記事を見たことがない。記事を書いたのは、もしかしたら現地人のスタッフかもしれないとも考えたが、共同は二年前にも前科があり(慰安婦は少女だったのか?共同の配信記事
)、日本語と英文記事の中の言葉の使い分けは意図的にやっているのだろう。
二年前は、ア メリカ人のブロガーからも、「女性の一部は明らかに売春婦だった」のに「まだ『性奴隷』という言葉にこだわっている」と突っ込まれていた(慰安婦は少女だったのか?共同の記事 2 )。このブロガーはジャパン・タイムズを批判していたが、おそらくタイトルをつけたのは、共同通信だろう。
AP通信のように、社として「性奴隷」という言葉を使うと決めた所もあるが(毎日新聞 92年12月26日夕刊)、共同の場合はそれとは違い、こっそりやっているという感じだ。
試しにGoogleで検索してみよう。ここしばらくア キノ大統領が訪日するという事もあってか、フ ィリピンでは慰安婦関連のニュースが多かった。そこで、一週間に限って「Aquino "comfort women"」「Aquino "sex slave"」「Aquino "sex slaves"」のキーワードで検索してみると、それぞれにヒット数は(819)(26)(88)となった。前回のエントリーでも見たように、フ ィリピンではメジャーな新聞でもcomfort womenという言葉を使っている。
そんな中で、共同通信はダ ブルスタンダードを作ってまで、英語でsex slaveという記事を配信し続けているのである。慰安婦の中には「性奴隷」と呼ばれることを嫌がっている人もいるというのに。
Aquino "comfort women" | 819 |
Aquino "sex slave" | |
Aquino "sex slaves" | |
by Hazama
人気韓流ドラマの中の慰安婦 …