チェン、６戦連続で勝ち星付かず

　オリオールズの台湾出身左腕チェン・ウェイン（２７）＝前中日＝は２４日、地元ボルティモアでのブルージェイズとのダブルヘッダー第２試合に先発登板。１回に２点本塁打を許すなど５イニング０／３を９安打５失点で１０敗目（１２勝）を喫した。８月１９日のタイガース戦を最後に６戦連続で白星がなく、共同電によると「自分の勝敗は気にしない。チームのために何とかしたかった」と悔しがった。

　気合が空回りした。同第１試合を制し、連勝を期してマウンドに向かったが、１回１死一塁で主砲エンカーナシオンに外寄りの速球をとらえられ、右中間席に４１号２ランを運ばれた。１点差に詰めた６回にも先頭シエラにソロを被弾。その後も連打で無死一、三塁とされ、８２球で降板した。

　チェンは新人ながら先発陣で唯一開幕からローテを守り、通算投球回数も１８６イニングに到達した。ただ、３点台だった防御率は４・１１に下がり、新人王争いから一歩後退。「疲れはない。これからもチームのために投げていきたい」と話した。

　チームは２試合で１勝１敗に終わり、ア・リーグ東地区首位ヤンキースとのゲーム差は１・５に開いた。残り８試合。１９９７年以来１５年ぶりの地区優勝に向けて、ショーウォルター監督は「ここからが本当の勝負。（チェンも）必ず信頼を取り戻してくれるだろう」。チーム勝ち頭のチェンをキーマンに指名した。