Updated: Tokyo  2012/09/26 15:39  |  New York  2012/09/26 02:39  |  London  2012/09/26 07:39
 

シャープ:銀行団が3600億円融資へ、再建計画提出受け-関係者

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  9月25日(ブルームバーグ):みずほコーポレート銀行三菱東京UFJ銀行は、両行をメーンバンクとするシャープが再建計画を24日に提出したことを受け、月末までに融資を決定する見通し。金融機関側の融資総額は3600億円に達する見込み。関係者2人が明らかにした。

共同通信は25日午後に再建計画の全容が判明したと報道。 2014年3月末までに1万996人を削減するとともに、米太陽電池子会社の売却などで2131億円をねん出し、来期(2014年3月期)に146億円の連結純利益を確保する方針だと伝えた。

シャープは液晶と太陽電池の不振で前期の純損益が過去最悪3761億円の赤字に転落し、今期も2500億円の純損失を予想。さらに6月末時点で短期借入金3366億円とコマーシャルペーパー(CP)3625億円を抱えており、融資獲得に向けて再建計画を策定していた。

UBS証券の後藤文人クレジット調査部長は、今回の融資が担保付きの可能性があり「金融機関側は融資を続けながら担保保全を進めているようにも見える」とコメント。実施はシャープの資金繰りには朗報ながら、楽観できる状況ではない、と指摘した。

25日の東証でのシャープ株価は前日比2.0%高まで買われる場面もあったが、終値は1円(0.5%)高の207円。水戸証券の若林恵太アナリストは、融資に関する報道がこれまで相次いでいることから「サプライズではない」とした上で、金融機関との交渉がまとまった場合、シャープ側は情報を開示すべきだと語った。

シャープ広報の落合平八郎氏はブルームバーグ・ニュースの電話取材に対し、計画提出の有無に関するコメントを避けた。みずほフィナンシャルグループ広報担当の塩野雅子氏、三菱UFJフィナンシャル・グループ広報の今福裕則氏もコメントを控えた。

同社の奥田隆司社長は14日の創業100周年の従業員向け訓示で、来期の純損益黒字化目標を強調。シャープ幹部も同日、再建計画策定では外部のコンサルタントにも依頼し達成確実な内容を盛り込む意向を示していた。

記事に関する記者への問い合わせ先:東京 谷口崇子 ttaniguchi4@bloomberg.net;東京 小笹俊一 sozasa@bloomberg.net

記事についてのエディターへの問い合わせ先:大久保義人 yokubo1@bloomberg.netMichael Tighe mtighe4@bloomberg.net

更新日時: 2012/09/25 16:43 JST

 
 
 
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