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日中外相 立場主張の一方意思疎通も
9月26日 12時16分

日中外相 立場主張の一方意思疎通も
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玄葉外務大臣と中国の楊外相による日中外相会談がニューヨークで行われ、政府が沖縄県の尖閣諸島を国有化したあと、悪化している日中関係を巡って双方がそれぞれの立場を主張した一方で、今後も意思疎通を続けることで一致しました。

政府が沖縄県の尖閣諸島を国有化したあと、中国国内の各地で反日デモが行われたり、中国の船が尖閣諸島付近で日本の領海に侵入したりするなど、日中関係が悪化しています。
こうしたなか、国連総会に出席するため、ニューヨークを訪れている玄葉外務大臣と中国の楊外相による日中外相会談が、日本時間の26日午前、国連本部でおよそ1時間行われました。
会談で、玄葉大臣は、日中双方は東アジアの平和と安定に責任があり、大局的な観点を見失うことなく意思疎通することが重要だという日本側の考え方を改めて説明しました。
そのうえで、玄葉大臣は、中国各地での反日デモについて、「日本系の企業の被害が生じているなか、適切な対応を取るべきで、いかなる場合でも暴力は認められない」と述べました。
そして玄葉大臣は「日本は最大限の自制をしている。中国側も自制をしてほしい」と求めました。
これに対し、楊外相は、尖閣諸島の領有権は中国にあるという従来の主張を繰り返し、双方がそれぞれの立場を主張しました。
その一方で、両外相は今後も意思疎通を続けていくことで一致しました。

官房長官“大局をわきまえて話し合うことにつきる”

藤村官房長官は、記者会見で「会談はなかなか厳しい雰囲気だったが、双方が、それぞれの立場を主張しあい、今後、事務レベルを含め、意思疎通を継続していくことで一致したと聞いている」と述べました。
そのうえで藤村官房長官は、記者団が「悪化した日中関係を今後、どう打開していくのか」と質問したのに対し、「外交関係では、なかなか妙手はなく、さまざまなレベルや、いろいろなチャンネルを通して、お互い大局をわきまえて話し合いをすることに尽きる」と述べました。
また藤村官房長官は、今後、日中首脳会談を行うかどうかについて、「今回の国連総会には、中国側の首脳が来ていない。今後は、さまざま考えられるだろうが、具体的な予定が決まったわけでも、今回の外相会談で確認したわけでもない」と述べました。

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