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方針変更 “ストレステストは参考資料”
9月25日 21時27分

停止中の原発の運転再開の判断の前提とされ、電力各社が国に提出してきた「ストレステスト」について、原子力規制委員会は、再開の新たな安全基準を見直す際、参考資料にとどめる考えを示し、ストレステストの結果を審査してきたこれまでのやり方を事実上、白紙に戻す考えを示しました。

去年3月の原発事故のあと、政府が導入した「ストレステスト」は、コンピューター上で地震や津波に対する原発の安全性を確認するもので、運転再開の判断の前提になった1次評価は、ことし7月に再開した関西電力大飯原発の2基を含め30基の結果が、国の原子力安全・保安院に提出されています。
原子力規制委員会の事務局、原子力規制庁の森本英香次長は、記者会見で、ストレステストの1次評価について、「安全性の評価には役立つが規制委員会としては参考資料だ。新たな安全基準はとらわれずに見直す」と述べ、ストレステストの結果を審査してきたこれまでのやり方を事実上、白紙に戻す考えを示しました。
国に提出された30基の結果のうち、保安院の審査では四国電力の伊方原発3号機が「妥当」とされたほか、北海道電力泊原発などの6基で取りまとめが終わっていますが、原発の運転再開は改めて議論される見通しです。
一方、事故後の対策までを評価する「2次評価」について、森本次長は、「その要素も含め新たな安全基準を来年7月までに取りまとめる」と述べ、電力会社に2次評価の結果の提出を求めない方針を示しました。

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