江蘇省蘇州市の自転車工場で、溶接作業を行う従業員。製造業者の景気見通しが急速に悪化している(ブルームバーグ)【拡大】
CBBによると、今回の調査では製造業セクターの落ち込みが最も大きく、増収を見込む企業が20ポイント低下の43%、増産の見通しは15ポイント低下し47%となった。今後半年で売り上げ増を見込む回答者は18ポイント低下して53%になる一方、減少は2倍の20%となった。
中国の8月の工業生産は前年同月比8.9%増と、6月の9.5%増、3月の11.9%増から伸びが鈍化した。
◆小売企業も鈍化
また、製造業に比べて鈍化の割合は小さいものの、7~9月期は小売企業の成長ペースも4~6月期に比べて減速した。CBBによれば、回答者のうち増収を見込むのは58%と、前期から10ポイント低下した一方、減収とみるのは20%で前期のほぼ倍に達した。回答者の3分の2強が今後半年で売り上げ増を見込み、楽観的な姿勢を示したものの、前期に比べるとその割合は低下した。11%は減少を見込んだ。
CBBは「暗くなったとはいえ、小売企業の見通しがいまなお最も楽観的だ」と指摘。これは中国経済において「長く待ち望まれた消費のバランス調整を反映するものかもしれない」と分析した。
中国の8月の小売売上高は前年同月比13.2%増。6月は13.7%増、3月は15.2%増だった。
景気減速の影響で雇用削減や新規採用停止に動く企業が増えている。CBBによると、7~9月期に雇用の純増を見込む企業は32%と、前回調査から9ポイント低下した。一方、純減の見通しは13%から20%に上昇した。賃金減少を見込む企業の割合は2倍余り増えて11%となり、この中には減収を見込む企業の30%が含まれているという。