市場性高く、食味よく、春・夏まきにも好成績の秋まき極早生品種 |
1. 秋まき極早生の主力品種で、草勢強く大球で年内どりとしても品質よく好評です。
2. 球は肥大性すぐれ、年内どりで1.3kg、春どりは1.3~1.5kgぐらいです。尻腐れ少なく、尻部の穴あきなく、しまりのの偏円球となります。
3. 草勢の強いつくりやすい品種で、水田裏作や、やや重粘な土質でもよい成績を示します。
・温暖地の4~5月どり栽培
暖地より温度の低い温暖地では、9月下旬まきの4~5月どりに適し、暖地に引き続いて良質の新キャベツを出荷できます。
・温暖地の10月中旬~年内どり栽培
7月下旬~8月上旬まきの10月下旬~12月上旬どりに適します。本種は結球後の耐寒性は弱いので、2~3回強い霜が降ったころにはとり終わるように播種期を決めます。
・暖地の早春どり栽培
暖地では上記の作型に続いて8月中下旬まき―1~3月どりに適します。
・春まき栽培
温暖地の2~3月中旬まきの6~7月どり、寒冷地では4月上旬まき以後の夏~秋どりに適し高い市場性を得られます。
秋まきでは不時抽だいを防ぐため、越冬時の苗の大きさを本葉14枚(落葉含む)以下で、しかも寒霜害を受けない程度の大きさになるよう、播種期を決めることが大切です。
いずれの作型においても健苗育成に重点をおき、とくに秋まきでは堆肥などを十分に施し、根張りのよい苗づくりを心がけます。
秋まきで異常に苗の生育が進みすぎると、不時抽だいの危険が大きくなるので、移植またはズラシを行って調節します。反対に生育が遅れた場合には、かるく中耕して速効性肥料を施し生育の促進をはかります。
秋まきでは、播種後45日、春、夏まきでは30日前後で、本葉6~8枚の苗を定植します。栽植距離は60×40㎝、10a当たり4,000~4,500株が標準となります。
耐病性はかなり強いですが、幼苗期はべと病に注意します。温暖地の夏まきで10月どりの場合、早まきしすぎますと、台風の豪雨により黒腐病のおそれがあるのでむやみに早まきをしないでください。
また4~5月どりの連作圃場では菌核病の発生が問題になっています。防除のポイントは菌核を畑に残さないことが第一です。また、殺菌剤を使用し予防に努めます。
品質のよさが本種の一番のセールスポイントなので、適期収穫を心がけます。春まきで高温多雨期の収穫では、過熟になると品質が低下しやすいのでとくに注意してください。
※栽培方法・時期は目安です。適温でのタネまき、地域や条件に合わせた栽培をおすすめします。
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