従軍慰安婦問題:橋下・大阪市長に抗議 金福童さんら会見 /大阪
毎日新聞 2012年09月25日 地方版
市民団体「日本軍『慰安婦』問題・関西ネットワーク」(生野区)は24日、大阪市の橋下徹市長に対し、従軍慰安婦が「軍に暴行、脅迫を受けて連れてこられた証拠はない」などとした発言の撤回と被害者への謝罪を求める抗議文を提出した。
同団体は先月、橋下市長あてに公開質問状を提出。質問状では、慰安婦の募集や移送などに強制性があったことを認めた93年の河野洋平官房長官(当時)の談話を、橋下市長が批判した根拠などの説明を求めていた。同団体はその後、インターネットなどを通じて賛同者を募り、今回の抗議文には、251団体5747人分の署名を添えた。
41年から約5年間、慰安婦として中国やインドネシアなどを転々とさせられたという金福童(キムポットン)さん(86)=ソウル市=は、この日抗議文提出後に会見し、「軍服のような服を着た日本人に工場で働くと聞かされ、連れて行かれた。橋下市長にぜひ会いたいと老体にむち打って来たが、会うことができず悔しい。公の場で謝罪してほしい」と訴えた。