第2回:商品自体の商品特性
レジャーホテルファンドの商品特性をまとめると、以下の3点に集約されるように思われます。
1.レジャーホテル事業の安定性、高収益性、継続性
2.出資者保護の仕組み
3.出資金額の手頃さ
1.レジャーホテル事業の安定性、高収益性、継続性
まず、この商品の大きな特徴は、投資対象となっているレジャーホテル事業自体の特性である安定性、高収益性、継続性にあると言えますので、この点を深く掘り下げて見てみましょう。
1-1.競争率の低さ
レジャーホテルの市場規模は、ホテル数が全国で約27,000軒、売上で年間約2兆円と言われています。これだけ大きな市場なので、さぞや大手企業がひしめき合っているであろうと想像されますが、実はオーナーの90%以上は個人経営者で、旅館からの転業者や地方の資産家、医者と言った人たちだそうです。その上、許認可取得の難しさや独特の商習慣があり、新規参入は非常に難しいため、競争率は比較的低い業界と言えます。
一方で、仮に商圏内に新店舗の参入があったとしても、結果的にそのエリア自体の集客力が向上し、相乗効果を生むといった変わった特性もあるようです。
1-2.収益性の高さ
次に重要なのはこの収益性の高さです。皆さんは何となくレジャーホテルは儲かりそうだと感じられていると思いますが、その収益性の高さには目を見張るものがあります。まず、レジャーホテルの客室回転数は平均すると1日3回転、ちなみに週末になると多いところでは8回転もするそうです。その上、従業員のほとんどはパートかアルバイトなので、人件費を始め運営コストは大変低く抑えられます。従って、営業利益率は40%程度と言われています。
また、レジャーホテルは5~7年おきに改装して収益力を向上させるのが業界常識で、それを前提として初期の建設費は低く抑えられる上に、1室あたりの月間売上は改装後は2倍前後の50~80万円にもなり、投資利回りは15~18%にもなるそうです。(グローバル・ファイナンシャル・サポート社の場合)
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レジャーホテルファンド「HOPEα3」の対象物件 |
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「ホテル ラグジュアリー(旧ロマネスク)」の改装前後 |
1-3.業界の継続性・安定性
レジャーホテルは時代に合わせてその呼び方はデザイナーズホテルやブティックホテルなどと変わってきましたが、江戸時代から続く歴史ある存在です。また、その需要は不朽のニーズに支えられているので、これほど継続性と安定性を兼ね備えた業界というのも珍しいでしょう。
2.出資者保護の仕組み
今年に入ってから、L社に始まる株価暴落など、個人投資家の投資意欲を減退させるような出来事が続いていますが、この商品の出資者保護の仕組みはどうでしょうか。その仕組みの一つは出資者の配当及び元本の保全を図る「セイムボート方式(優先・劣後出資方式)」です。これは、一般個人からの出資(優先出資)比率を全体の80%に押さえ、残りの20%はGFS社他が出資(劣後出資)します。これにより、もし、配当原資となる営業収益や元本償還の原資となるホテル売却が予定の額に達しなかった場合には、まず劣後出資者が毀損を受け、たとえ劣後出資分の配当や元本償還がゼロになっても、優先出資者への配当や元本償還が優先されます。また、万が一、GFS社が倒産するようなことがあっても、債権者はファンドの資産を差し押さえることは出来ず、出資者には倒産の影響が及ばない「倒産隔離」の仕組みも導入されています。
3.出資金額の手頃さ
通常、不動産ファンドの出資単位は数百万円と言ったケースがほとんどですが、レジャーホテルファンドの場合、1口50万円からと非常に手頃な価格設定となっています。新しい金融商品を始めてみるにはあまり無理のない金額といえるかもしれません。また、5年間にわたりレジャーホテルからの利益が年2回分配され振り込まれるので、手間のかからない金融商品ともいえるのではないでしょうか。
取材協力=グローバル・ファイナンシャル・サポート株式会社
http://www.gfs-21c.com/商品の案内サイト
http://www.hotel-fund.com/?aabout=01_20060612_H7次回、不動産ファンドの現状シリーズ1 レジャーホテルファンド「HOPEαシリーズ」
第3回:GFS社 社長インタビュー に続く
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<不動産ファンドの現状シリーズ1>
レジャーホテルファンド「HOPEαシリーズ」
第1回:不動産投資の観点から見た商品特性第2回:商品自体の商品特性
第3回:社長インタビュー