山手線でぐるり1周、au 4G LTEへの接続率は?
まず確認したのは、山手線にある全29駅でLTEにつながるかどうかだ。テストでは、電車内でスマートフォンを使っている状況を想定。山手線の内回り車両に乗り込み、座席に座った状態でiPhone 5がLTEで接続(通知バーの表示)しているかを確かめた。なおテストした車両は、11両編成の山手線の前から8両目。車両の中央付近に座った。テストした時刻は、発売日当時の9月21日午後6時から7時の約1時間。
最初に断っておくと、auのLTEサービスは始まったばかりのためか、電波の接続状況にはバラツキがある。1周目に通過したときはLTEで接続した駅や区間が、2周目では3Gで接続する……ような状況を実際に確認している。測定結果は、あくまでテスト時の通信状況として見てほしい。
では、気になる測定結果を見ていこう。まず駅(ホーム上)でLTE接続できるかどうかだ。結果は以下の通り、全29駅の中で15の駅でLTEに接続できることが分かった。おおよそ5割の駅でLTEにつながった。まあまあの結果だろう。ただし、細かく見ていくと気になる点もある。例えば乗降客数の多い新宿、池袋、渋谷、品川が3Gでしかつながらなかったことだ。ホームを端から端まで歩いてみれば、状況は変わったかもしれないが、少なくともテスト中の山手線車両内ではLTEにはつながらなかった。
また全体として南東から北東に位置する駅で、LTEに接続しやすい傾向がある。特に電波状況が良かったのは、浜松町駅〜東京駅の手前まで、御徒町駅〜上野駅、田端駅〜巣鴨駅、目白駅〜新大久保駅間はLTEの接続が比較的安定している。逆に全くつながらなかったのは、代々木駅過ぎから田町駅までの間だ。代々木駅を出発すると、すぐにLTEから3Gに変わり、あとは品川駅を過ぎるまで1度もLTEにつながらなかった。さらにいうと金曜日の夕方ということもあり、3G回線の速度も遅く、地図データを読み込まないという状況もみられた。iPhone自体の処理速度が上がっているため、通信速度が低下すると今まで以上にストレスがたまる。キャリアとして、どのように通信速度を確保していくかが、大きな課題となりそうだ。