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最終更新:2012年9月21日(金) 20時32分

オスプレイ、反発の中で試験飛行開始

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 地元の反発を押し切っての試験飛行です。オスプレイが21日、初めて日本の空を飛びました。

 山口県・岩国基地に運び込まれたオスプレイ。安全性とともに注目されたのは試験飛行のルートです。オスプレイは岩国基地を離陸すると、海側の瀬戸内海の上空を通って関門海峡を通過します。そしてR134と呼ばれる下関沖に設定された訓練空域などで試験飛行を行いました。そしておよそ2時間足らずで岩国基地に戻っています。今回のルートは地元に配慮し、住宅地をできる限り避けて海上を移動するようにしていました。安全宣言からわずか2日、21日は7機のオスプレイが試験飛行を行っています。

 午前9時19分、轟音を響かせ、プロペラ部分を上向きにした機体がふわりと浮きました。21日、ついに行われたアメリカ軍の新型輸送機オスプレイの試験飛行。最初に飛び立ったのは尾翼に赤の塗装が施された隊長機とみられる機体です。このおよそ30分後には2機目のオスプレイが離陸。21日は7機のオスプレイが試験飛行を行いました。

 防衛省関係者によりますと、試験飛行は瀬戸内海から関門海峡を抜け、下関沖に設定された日本海上空の訓練空域で行われたとみられ、ヘリコプターモードから固定翼モードへの切り替えなども行われました。住宅地などをできるだけ避けて海上を移動し、地元の反発に配慮した形と言えます。とはいえ・・・政府が安全性を宣言したのは19日のこと。それからわずか2日での試験飛行に市民らは抗5D$N@<$r>e$2$^$7$?!#

 「日本が日本国民を守るのではなく、アメリカのスケジュールどおりに全て言いなりになって・・・。歯がゆいかぎり。」(愛宕山を守る会 岡村寛世話人代表)
 「実際に真上(に飛んでいるのを)見るとちょっと怖い・・・」(船上で試験飛行を見た人)

 岩国基地問題に関する議員連盟の桑原敏幸会長。かつて米軍再編問題をめぐっては、アメリカ軍の岩国基地の使用に関して賛成の立場をとりました。ですが、今回ばかりは憤りを隠せません。

 「都合の良い岩国市としか国は思っていないのかと。日本の国防のことを沖縄と岩国だけに押しつけていいのかと」(岩国基地問題に関する議員連盟 桑原敏幸会長)

 「本当に遺憾でございます。国は準備飛行に関する全ての責任を負うべきだと」(山口県 山本繁太郎知事)

 地元の反発がある中、21日、森本防衛大臣はアメリカ側が安全性に最大限の配慮をしていると強調したうえでこう述べました。

 「日本政府としては可能なかぎり運用の安全性・飛行の安全性を確保するための措置と手段は取りえたものと考えている」(森本敏防衛大臣)

 一方、普天間基地への移送が予定されている沖縄県。

 「総理官邸の上を飛んだ方がいいですよ。沖縄の人の気持ちが良くわかるんじゃないかな」(女性)

 沖縄県の仲井真知事も不快感を示しました。

 「とても日本の中で飛んでいるという感じはまさかという感じに近い印象。不安が払拭されるまでは『やむなし』とは言えない」(沖縄県 仲井真弘多知事)

 試験飛行は1週間から10日間とされ、早ければ今月28日にも普天間基地に移送される見通し。そうなれば、今度は市街地上空を飛ぶことになります。(21日17:59)

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